日本騒音制御工学会は、騒音・振動およびその制御に関する学術・技術の発展と普及を図り, 生活環境の保全と向上に寄与いたします

公益社団法人 日本騒音制御工学会

Vol.45, 2021-1

騒音計や振動レベル計には CAL の機能がありますが,なぜレベルレンジ値に対して騒音計は−6 dB,振動レベル計は同じ値になるのでしょうか。また,騒音計の内部校正と音響校正器による校正の違いを教えてください。振動レベル計において,機器の動作確認方法があれば合わせてお願いします。(Vol.45No.1)
Vol.45 No.1

(リオン 尾崎徹哉)

サウンドレベルメータ(騒音計)は音圧レベルを測定する機器であり,音圧 1 Pa(パスカル)は 94dB です。その値を基準とし,音響校正器が出力するレベルは 94 dB/114 dB の製品が多く,レベルレンジ値に対して−6 dB となっております。
 騒音計における内部校正とは,騒音計本体の内部で生成される電気信号を用いて校正する方法です。マイクロホン感度が不変であることを前提としておりますので,マイクロホンやプリアンプは校正されません。一方,音響校正とは,その名の通り音響校正器(ピストンホンも含む)を用いて校正する方法で,マイクロホンから騒音計本体全体を校正することができます。
 平成 27 年(2015 年)11 月 1 日以降に型式承認を受けた騒音計は,日本産業規格 JIS C 1516(騒音計─取引又は証明用─)を引用する形で改正された特定計量器検定検査規則に適合し,型式承認番号は普通騒音計では TS ○○○,精密騒音計では TF ○○○と記載されます。これらの騒音計は音響校正器による校正のみが認められており,内部校正は校正用として使用してはなりませんのでご注意ください。

 振動レベル計は,JIS C 1510(振動レベル計)で,「校正装置をもつ構造のものは,校正レベル値又は校正レベルの標識を備えることとする」となっております。必ずしもレベルレンジの値と同じというものではなく,メーカや型式により異なるようです。
 以前の振動レベル計は,騒音計と同様に内部校正方式による校正機能をもつ製品が多かったようですが,近年の振動レベル計は Output Cal が多くなっています。Output Cal とは,振動レベル計と接続する外部機器(例えば,レベルレコーダ,データレコーダ,周波数分析器)のレベル合わせをするためのものであり,分かりやすいように,設定したレベルレンジと同じ値で出力されています。
 振動レベル計における機器の動作確認方法ですが,点検校正用の加振器が音響・振動計測器メーカより市販されています。また加振器を使用しない簡易チェックとしては,振動レベル計を複数並べて設置し,定常的な振動源に対して測定値の比較を行う,というような方法があります。

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