日本騒音制御工学会は、騒音・振動およびその制御に関する学術・技術の発展と普及を図り, 生活環境の保全と向上に寄与いたします

公益社団法人 日本騒音制御工学会

Vol.29, 2005-7

騒工場騒音規制について教えてください。1) 規制基準とはどの位置での値でしょうか。2) 特定施設のない工場については、規制はないのでしょうか。3)既存工場で特定施設を新規に導入した場合、どのように考えるべきでしょうか。(Vol.29 No.7)
                                 (騒音防止管理者)

(東京都環境科学研究所 末岡伸一)

規制基準は、発生源側の基準値であることから、当該工場の最も外側である敷地境界で測定評価し、工場等が立地する区域ごとに定められた基準値が適用されます。この規制基準は工場等に対する規制であり、直接的には工場等の外側の騒音状況とは関係はありません。また、同一の工場等の敷地が2つの規制区域にまたがって立地している場合などは、敷地境界が含まれる規制区域ごとに判断されます。このような場合は、住居に最も近い敷地境界の地点が測定評価の対象とはならない場合も当然ありえます。なお、しばしば騒音対策が苦情からスタートすることから、苦情者宅の区域を考えがちですが、あくまでも規制基準は発生源側の基準であり、当該工場の敷地で考える必要があります。

特定施設の無い工場、すなわち届出の必要のない工場等について騒音対策が必要と認められる場合には、1)条例で規制対象を拡大する、2)工場等の規制とは別にたとえば一般騒音の規制基準を条例で定める、3)環境基準達成のために当該工場に協力を求める、4)苦情がでている場合は公害紛争処理法第49条に基づき調査・指導・助言等を行う、などで対処されています。

工場騒音の規制における特定施設とは、当該の工場が規制の対象になるかの判断に用いられており、規制の対象となる騒音は、特定施設を含む「工場からのすべての騒音」となります。たとえば、特定施設以外の運搬用の自動車や建物設備からの騒音も規制の対象となります。

なお、道路交通騒音など工場以外からの騒音が、規制基準よりも大きい場合については、当面の措置として、工場からの騒音が当該地域の騒音レベルを上昇させない範囲で騒音対策を求めるのが一般的です。

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