日本騒音制御工学会は、騒音・振動およびその制御に関する学術・技術の発展と普及を図り, 生活環境の保全と向上に寄与いたします

公益社団法人 日本騒音制御工学会

Vol.29, 2005-9

工場を新設する場合、周囲に住居などが存在しない地域でも騒音規制値は適用されるのでしょうか。(Vol.29 No.9)
                                  (建設会社社員)

(東京都環境科学研究所 末岡伸一)

騒音規制法及び振動規制法の規制は、都道府県知事が指定する地域に適用されるものであり、そもそも規制する意味の無い地域は、指定されないものと理解されております。この適用の判断は、単に住居等が何件あるかということだけではなく、海や川のリクリエーション施設で人々が集うようになったとか、地域の状況を総合的に考慮する必要があります。従って、騒音規制法における規制は、全国一律に適用されるものではなく、都道府県知事が規制する地域を指定することにより初めて適用されます。この指定は、住居等が存在し騒音を減少させ環境基準を達成するために規制を行なうものであり、一般的には環境基準の類型指定と対で指定するものです。

御質問の点で考えるならば、第一に、住居等のまったくない荒野等の場合です。この場合は住居や人の集まる施設が存在しているか又は近々に建設されるかなど、地域の状況を総合的に判断して指定すべきものであり、まったく規制の必要のない地域を指定する必要はありません。

第二に考えられるのは、特定の方向などが荒野や水面となっており、住民などが立ち入らないなど騒音低減の必要性が乏しい場合です。この場合は、現実に照らして対処するのが合理的で、工場には一般的な意味で騒音対策を求めた上で、当該地域における住居の立地状況の変化にあわせて順次対策を求めていくことになります。いわば、継続的に指導するということになり、緊急に騒音対策を求める必要はないと思われます。

なお、規制地域の指定は、行政区画単位に行なわれますが、一般に市町村境界には地先水面が含まれておりますので、市町村単位の指定においては、特段の明記が無い限り地先水面が自動的に指定されることになります。一方、町丁目単位での指定においては、地先水面は含まれませんので、必要な場合は「地先水面を含む」という記述が必要となります。

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