日本騒音制御工学会は、騒音・振動およびその制御に関する学術・技術の発展と普及を図り, 生活環境の保全と向上に寄与いたします

公益社団法人 日本騒音制御工学会

Vol.28, 2004-2

野外で騒音調査を行うときに、周辺に建物などの目標値がないので、測定位置の確認に困っています。何か効率的な方法があれば教えて下さい。(Vol.28 No.2)
                              (環境調査会社 技術者)

((株)大林組 池上雅之)

昨今、測量用のGPS受信機が手軽に利用できるようになり、位置出しに便利なアプリケーションも充実してきていますので、これらを野外騒音調査の測定位置確認に利用すると非常に有効です。

測量用のGPSはDGPS(ディファレンシャルGPS)とも呼ばれており、位置精度を補正するために、海上保安庁等運営の基準局が発信する長波信号(ビーコン)を、背負った専用アンテナで受信しながら利用します。

肝心の精度は、騒音調査における測定点の位置出しとしては十分な30cm程度(公称精度は±1m以下、一般的なカーナビのGPSは精度±10m程度で、現在位置はソフト的に補正する場合が多い)が得られます。またインターフェースとしてPDA を用いており、配置図との重ね合わせ、指定座標への誘導、任意座標のストア等が可能です。またGIS(地理情報システム)のソフトウェアがあれば、GPSのストアデータを直接読み込んで利用することも可能です。

欠点は、現場配置図を経緯度の座標系にマップする手間がある点と、ビルが林立する場所など衛星の捕捉状況が悪いと精度が落ちる点、室内での位置出しには利用できない点などです。

最近はジャイロ式の加速度センサーを内蔵して、DGPSの位置精度をさらに補正するタイプの測量機器も出回り始めており、衛星の補足状況の制約は解決されつつあります。これらの機器の発展が、室内の騒音測定も含めて位置出しの手間を効率化する日も近いかも知れません。

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