日本騒音制御工学会は、騒音・振動およびその制御に関する学術・技術の発展と普及を図り, 生活環境の保全と向上に寄与いたします

公益社団法人 日本騒音制御工学会

Vol.27, 2003-6

道路の音がうるさいので、窓を替えようと思っています。ガラスが2枚ある複層ガラスにしようと思いますが、遮音性能は今の2倍になるでしょうか?(Vol.27 No.6)
                                 (マンション住人)

複層ガラスは、断熱ガラスとして広く用いられるようになってきています。複層ガラスは対流による断熱性能の低下を防ぐため、空気層(ガラス間隔)は通常6~12mmとなっています。そのため、ガラスの質量と空気のばねによる共鳴透過現象が中低音域に生じ、共鳴透過周波数帯域での遮音性能は、2枚のガラスの面密度を合計して、単板の音響透過損失質量則から計算した遮音性能よりも大きく性能は低下します。したがって、道路交通騒音のように低い周波数成分の多い音源に対しては、複層ガラスの遮音性能は2倍にはなりませんし、かえって逆効果となることもあります。

複層ガラスでも厚いガラス構成、特に異なる厚さのガラスで構成されたものは、比較的高い遮音性能が得られます。ただし、重くかつ見込み厚さが厚くなるため、普通のサッシでは対応できなくなりますので、サッシの交換を伴う工事が必要になると思います。

道路交通騒音を十分に遮音するためには、別々のサッシを現場で二重に構成する二重窓とされることが良いと思います。二重サッシは、十分なサッシ間隔(150mm程度以上)が確保できると、2枚のサッシの遮音性能の合計に近い性能が得られます。また、2枚のサッシは両方とも防音サッシとする必要はなく、片側は既存の普通サッシでも高い遮音性能が得られます。さらに、施工面や使い勝手の制約がなければ、二重サッシ間の周壁を吸音構造としたりひだを多くしたカーテンなどによる吸音処理をされると遮音性能は向上します。

なお、既製品で工場出荷時に二重に構成されているものを二重サッシと言い、上記の二重窓とは区別しています。

((株)大林組技術研究所)

閉じる

分野

キーワード

フリーワード

PAGE TOP