日本騒音制御工学会は、騒音・振動およびその制御に関する学術・技術の発展と普及を図り, 生活環境の保全と向上に寄与いたします

公益社団法人 日本騒音制御工学会

Vol.25, 2001-8

アセス業務に携わっておりますが、ある現場で道路交通騒音・建設機械騒音についてスピーカ等を用いて再生する調査を計画しています。どうしたらよいでしょう。
                            (建設コンサルタント技術者)

ご質問のような調査での目的は二つ考えられます。一つは、事業を行うにあたり周辺住民に事前に道路交通騒音・建設機械騒音(以下、表記騒音という)を体感してもらうこと、もう一つは表記騒音が環境保全対象地点で何dBになるかを調査することと思われます。

前者の目的には、どのように標準的なデータを収録するかが問題になります。収録する地点とパワーレベルの設定方法です。建設機械の騒音レベル測定方法(日本建設機械化協会規格)やJIS Z 8733(一般の音場における音響パワーレベル測定方法)では多数の測定点を設けており、1点で代表する方法は記述しておりません。目的が表記騒音の体感ということですので、遮蔽されない地点で測定・録音したらどうでしょうか。録音したテープは時間的な問題等でそのまま使用できないでしょうから編集することになります。そのときアセスで設定したパワーレベルになるようスピーカのアンプを調整します。

他に、保全対象地点までの伝搬条件を計算し音源テープをイコライザで調整し聞いてもらう方法もあります。パソコンを使用すると、騒音対策時の騒音もシミュレートできます。この他にもいい方法があるかもしれません。

後者の目的にも、表記騒音の録音テープを再生させ調査することは可能です。しかし、レベルが変動するため、環境保全地点での騒音レベルを正確に測定することは暗騒音の影響もあり困難なことが多いように思われます。この場合には、音源にピンクノイズ等を使われるとよいでしょう。

先ず、スピーカからピンクノイズ等を発生させ、各測定点位置でバンド別(1/1または1/3オクターブバンド)の音圧レベルを測定し、基準点(例えば音源から1m)からの伝搬減衰量を求めます。このバンド別減衰量がわかれば対象とする任意の騒音源のパワースペクトルから基準点までの幾何減衰を含めたバンド別減衰量を差し引き、A特性補正を加えて求められる各バンド音圧レベルを全バンドについて合成することにより、伝搬音の騒音レベル(A特性オールパス値)を推定することができます。

(綜合技術C 三宅龍雄、ゼット音響 北川 保)

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