日本騒音制御工学会は、騒音・振動およびその制御に関する学術・技術の発展と普及を図り, 生活環境の保全と向上に寄与いたします

公益社団法人 日本騒音制御工学会

Vol.23, 1999-7

ISO9002の取得に対して文書化が必要なので,騒音計と振動レベル計の日常の精度管理の考え方と方法について教えてほしい。
                                      (匿名)

(リオン(株) 若林友晴)

ISO 9002の要求事項として、検査、測定、試験装置を管理し、校正し維持することが規定されています。しかし点検の範囲及び頻度に関しての具体的な標準はなく、使用者の判断と責任において検討して文書化することになります。

ご質問にあります騒音計および振動レベル計の日常の精度管理についてですが、回答者はその点検の時期について、使用時と一定の期間ごとの両者で実行することが望ましいと考えています。

まず使用時の点検については、少なくとも一連の測定の前後に現場で校正を行う必要があります。その方法は測定器メーカの指定した手順によりますが、騒音計の場合は内蔵された電気信号による校正が最も簡便な方法です。しかし、より望ましい方法は音響校正器を使用してマイクロホンを含めた音響的な動作試験を行うことです。音響校正器の性能についてはJIS C 1515に規定されています。振動レベル計については振動レベル校正器を使用すると振動ピックアップを含めた動作試験を行うことが可能ですが、現在の振動レベル計は安定度が高く、また振動レベル校正器が大型で機動性に欠けることもあってこの方法はまだ広くは普及していません。なお、音響校正器および振動レベル校正器はメーカにおいて国家標準とトレーサビリティを取っておりますが、その精度管理について使用者が規定しておく必要があります。

一定の期間ごとの点検についても実施する必要があります。これらの測定器は計量法で指定された特定計量器であり、検定証印の有効期間については騒音計で5年、振動レベル計で3年となっていますが、検定では器差検定と一部の性能試験のみを行っており、例えば騒音計において等価騒音レベルLAeqの機能などは試験されていません。また検定証印の有効期間がその期間の性能を保証している訳ではない点にも注意する必要があります。したがって検定品を含め1年に1回程度の割合で全体の点検校正を実施することが望ましいと考えます。

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