会員コラム
- (株)ニューズ環境設計/ブリュエル・ケアー・ジャパン 会社紹介 (Vol.40 No.5)
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(株)ニューズ環境設計/ブリュエル・ケアー・ジャパン 会社紹介
(株)ニューズ環境設計/ブリュエル・ケアー・ジャパン 会社紹介
株式会社 ニューズ環境設計
創業からこれまでをふりかえって
平成10年6月に騒音・振動のコンサルタントとして神戸市において創業し,今年で18年目になります。道路・航空機・新幹線鉄道などの交通騒音や,風力発電施設などの工場・事業所騒音の実測や予測を主たる業務としています。その他にも住宅の遮音性能調査や建築物の音響設計なども行っています。
「会員コラム」に書かれている他社に比べると歴史が浅いですが,弊社の創業時からこれまでを振り返ってみたいと思います。創業において,まずは事務所を借り,何もないガランとした部屋で設立準備を始めました。仕事の受注が不確かであったり運転資金などの問題もありましたが,不思議と不安は感じませんでした。空が青く明るかったのをよく覚えています(いつも下を向いて歩いているのでしょう)。官公庁に指名願を出しても,実績がないため入札に呼んでもらえません。このときほど会社のブランド力を痛感したことはありません。一方で,工学会の研究発表は会社の実績とは無関係ですので,積極的に発表しました。最初の5年間は本当にがむしゃらに働きましたが,今では飲み会の酒の魚になるような懐かしい思い出ばかりです。
私はこの業種に就いて35年になりますが,我々の仕事も社会の動向に非常に左右されます。社会に出た当時は,関西では関西国際空港の建設・開港,高速道路の新設,人工島の造成など,たくさんの大規模な公共事業があり,それに係る騒音・振動調査に関係させてもらうことができました。また当時は国道43号の騒音訴訟があり,道路交通騒音対策に係る縮尺模型実験や実測調査にも関係しました。しかし創業時にはこれらの事業はほぼ一段落した状態でした。創業時の大きな仕事は道路橋からの超低周波音の調査でした。また環境基準がLAeqになったことから,沿道の騒音モニタリング業務も多数行いました。あわせて,道路交通騒音の予測モデルに関する委員会に入ったので,パワーレベルや伝搬計算の調査研究も行い,現在でも継続しています。最近では風車騒音に関する実測調査でしょう。交通騒音ほど騒音レベルは大きくはないが,静穏な地域での騒音問題であり,測定においても気を使います。
今後,どのような騒音問題が発生するのかわかりませんが,いずれの時代にも存在してきた問題であり,我々の仕事も必要とされると信じています。
福島昭則
ブリュエル・ケアー・ジャパン 会社紹介
このコラムを執筆している現在、リオパラリンピックが開催されています。自身の力を最大限に発揮し、競技に挑んでいるアスリートの方々の姿を拝見しますと思わず力が入っています。そして見受けるのは日ごろの成果を十分に発揮した皆さんのすがすがしい顔です。音や振動を頼りに状況を把握するスポーツにおいては、それぞれがアスリートの判断の材料になるとともに、外部からの騒音や振動が判断を乱すことがあることを改めて確認しました。観客の声援も競技の妨げになりうるその様な環境で日ごろの成果を発揮できるようにするためには、私たちに何ができるのでしょうか。
時期を同じにして、地下鉄のホームでの目の不自由な方の転落事故は胸を締め付けられる思いがしました。ホームドアを設置すればそれは防げるものでしょうが、コストや構造上の問題で難しい面もあるということが報道されていました。振動や音で危険性を事前に知らせるようなことができたなら防げたのかもしれません。
当社ブリュエル・ケアーはBeyond Measureを掲げています。音響、振動を正確に計測することはこの分野の研究・開発には不可欠です。社会に求められているのはこの計測されたデータから何を生み出すかということです。我々はこの計測の先にある社会貢献を常に求めてまいります。音響振動の分野は暮らしを安全かつ豊かにできる可能性持っており、我々もその一助となれれば幸いです。
ブリュエル・ケアーは「音を見る、設計を聴く、振動を操る、騒音を掴む」を提供しています。
お客様の製品の価値を高めます。
製品に合った心地よい音の開発、振動条件の把握とコストパフォーマンスに優れた抑制策によってお客様の製品価値を高めます。
モデルベース開発を加速します。
高度な計測とシミュレーション、コリレーション技術によって実験とCAEの連携を強化しモデルベース開発を加速します。効率的な開発プロセスは開発期間を短縮します。
お客様の製品の保証コストを減らします。
お客様の製品が利用される振動環境を再現し確信を持って市場投入ができ、保証コストを減らします。
騒音環境問題を解決します。
お客様は計測設備、データ収集装置、制御コンピュータも専門知識も必要ありません。騒音環境問題に対するモニタリングをお客様に代わって行い、計測、データ収集・管理、公開に至る全てのプロセスをご提供します。
西久保 武