日本騒音制御工学会は、騒音・振動およびその制御に関する学術・技術の発展と普及を図り, 生活環境の保全と向上に寄与いたします

公益社団法人 日本騒音制御工学会

会員コラム

神奈川県藤沢市の紹介 (Vol.38 No.4)
神奈川県藤沢市の紹介

神奈川県藤沢市の紹介

はじめに

 藤沢市は、神奈川県南部中央の相模湾に接する一般市で、人口約42万人と横浜市などの政令市を除くと県内で人口が最も多い市になります。

環境保全課では、騒音振動を含めた環境法令を所管し、環境分析、有害鳥獣駆除やスズメバチの巣の撤去なども業務としています。

騒音振動の担当職員は、騒音振動を含めた苦情処理及び一般環境騒音や厚木基地に係る航空機騒音測定など環境調査を行う職員として、管理職を含めて3名配置されています。

(平成26年4月末現在)

 

夏期海岸対策について

 藤沢市は夏になると、海岸に海水浴場が設置され、多くの観光客が訪れます。その海水浴場に併設される海の家のクラブ化による風紀や騒音について問題が生じたことがあり、その対策に、市観光課を中心とした関係各課と神奈川県や警察、海水浴場組合が協同し取り組んでいます。

 環境保全課としては、海の家への取組みのほか、近隣住民との夜間パトロールへの参加や市条例で定められている深夜花火の禁止について、花火販売店や観光客に向けた啓発等を行っています。

 

苦情処理の現状について

 環境保全課に寄せられる苦情相談の総受付件数と騒音振動に関連する苦情受付件数は、表1のとおりとなっています。

騒音振動の苦情受付内容としては、図1に示すように建設工事が最も多く、特定建設作業に該当しない一般的な建設工事現場が大部分を占めています。

 苦情処理を行うに当たり、建設部局や保健所など様々な部署との連携をとり、発生源への指導に市として齟齬が生じないよう注意を払っています。

 騒音振動は感覚公害でありますが、近年は特に音に対する考え方も多様化しているように感じます。そのため、公害苦情処理は、申立人と発生源との仲裁等が主となり、客観的な判断やコミュニケーション能力が求められており、測定や法令による行政指導だけでは問題解決に向かわないことに難しさを感じています。加えて匿名による申し入れが多く、申立人と発生源の位置関係が示せないため、行政指導を行うにも苦慮しています。

 

低周波音への対応

 事例はまだ少ないですが、近年は市民から低周波音に対する相談が増えています。相談内容は様々で、発生源不明で家の中で低音がずっと聞こえるといった漠然としたものから、家庭用給湯器のように発生源を特定してくる場合もあります。

 低周波音レベル計を1台所有しており、現地調査に加えて測定を行っていますが、測定結果から物的若しくは心身に係る苦情に関する参照値を超過しないことや、特徴的な低周波音域の周波数帯も検出されず、結局、原因不明となってしまうことがほとんどです。また、発生源が特定できたとしても、一般的な騒音と異なり規制基準がないことから、発生源へ依頼をするまでとなってしまいます。

 低周波音については、上記に加えて事例の少なさから対応経験や知識も乏しい状況ですので、満足のいくような対応はまだまだ難しいですが、県の助言や技術提供を受けながら取り組んでいます。

福本 航一郎(藤沢市環境部環境保全課)

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