会員コラム
- 名古屋市環境科学調査センタ-の紹介 (Vol.37 No.6)
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名古屋市環境科学調査センタ-の紹介
名古屋市環境科学調査センタ-の紹介
名古屋市環境科学調査センターは、本市における公害の専門的調査研究を行うため、昭和46年公害研究所として発足し、昭和53年9月からは現在地の名古屋市南区へ移転し業務を行っています。その後、平成4年4月環境科学研究所に名称を変更しました 。また、平成13年4月から、ダイオキシン分析研究センター(名古屋市守山区、なごやサイエンスパーク、先端技術連携リサーチセンター内)でダイオキシン分析業務を実施していましたが、平成22年3月に終了しています。そして、平成24年4月に公害総合監視センターを編入し、環境科学調査センターに名称変更しています。
公害総合監視センターから移設された常時監視システムは、昭和40年に大気環境測定局を設けたことから始まり、44年にテレメータシステムを導入、48年発足の公害特別監視隊を経て、昭和56年から公害総合監視センターにおいて運用を行なってきています。常時監視システムでは大気環境測定局、大気発生源観測局及び水質発生源観測局の運用及び管理を行なうとともに、多項目水質計による市内主要河川の水質調査を定期的に実施し、環境の状況の把握を行っているところです。
このなかで騒音振動に関する業務は平成12年までは担当4名で実施していましたが、さまざまな状況の変化により減員されて、現在担当は2名となっています。
騒音振動関連業務では、騒音定期監視、調査研究等を行っています。
騒音定期監視として、道路交通(図-1)騒音や新幹線鉄道(図-2)騒音振動の測定を実施しています。道路交通騒音は、幹線道路沿道15地点において、一週間連続測定を実施しています。新幹線鉄道は沿線6地点(参考地点を含む)において鉄道騒音、振動、速度などの測定を実施しています。
調査研究は、道路交通騒音対策における低騒音舗装の効果(図-3)と経年変化の把握として低騒音舗装施工地点において継続的に調査を実施しているところです。
また、約5年おきに関連する保健所が実態監視として新幹線鉄道騒音振動、在来鉄道騒音振動、自動車騒音振動、一般環境騒音について多数地点で測定を実施しており、測定地点の選定や測定方法の検討等に当センタ-としても参加しています。
以前は新幹線、在来鉄道、一般環境、航空機、自動車、工場等、多岐にわたって実態の調査把握を実施していましたが、現在、人員減少に伴い業務および技術レベルの維持が課題となっています。可能な限り業務および技術レベルを保っていければと思っています。
樋田昌良(名古屋市環境科学調査センター)