日本騒音制御工学会は、騒音・振動およびその制御に関する学術・技術の発展と普及を図り, 生活環境の保全と向上に寄与いたします

公益社団法人 日本騒音制御工学会

会員コラム

愛知工業大学成瀬・佐野研究室紹介 (Vol.35 No.5)
愛知工業大学成瀬・佐野研究室紹介

愛知工業大学成瀬・佐野研究室紹介

本研究室は、環境振動の伝搬性状の研究を中心に、低周波音、建築音響についても研究を行っております。

 建築構造体内の振動伝搬を考える場合、振動モードの影響を考える必要があります。本研究室では、平成4年度に実験的モーダル解析システムを導入し、3階建ての鉄筋コンクリート造の建物をはじめ、木造住宅などについても実験を行って参りました。実験的モーダル解析は、例えば図1に示すように、構造物を加振し、加振力と受振点の加速度の実測結果から固有値(モード)を同定します。この結果、振動を可視化することが可能です。図2は4階建の講義棟のモードシェイプです。1階と2階はコンクリートブロックの間仕切壁ですが、3階と4階は木造の壁となっております。これらの結果から、木造の壁であっても、鉄筋コンクリート造の床に対して大きな影響を及ぼすことがあることがわかってきました。

 モード同定方法によっては、構造変更による対策効果を推定することができます。模型実験を交え、振動しにくくするための研究を行っております。

    図1 建築構造体の振動加振実験の様子

 

図2 モードシェイプ(4階建)

 

 本研究室では、畳敷きの和室における振動測定の方法についても検討しております。畳上ではピックアップをそのまま置くと設置共振による影響が現れます。畳を剥がしますと、床の質量が減少するなどして、正確な振動を測定することができません。これらを検討するために、図3に示すとおり、研究室内に和室を作り検討を行っております。

               図3 研究室内の和室

 

 橋梁から発生する騒音(低周数領域を含む)の低減の研究も行っております。図4は瀧上建設工業株式会社と開発を進めている「塗装による放射音低減工法」です。

          図4 塗装による放射音低減工法

 振動・騒音という社会問題を対象にした研究が中心になっておりますが、音を楽しむことも大切であると考えております。愛知県にも良いコンサートホールがあります。一度おいでください。

成瀬治興(愛知工業大学工学部)

 

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