日本騒音制御工学会は、騒音・振動およびその制御に関する学術・技術の発展と普及を図り, 生活環境の保全と向上に寄与いたします

公益社団法人 日本騒音制御工学会

会員コラム

社団法人日本騒音制御工学会の誕生と足跡(Vol.32 No.2)
社団法人日本騒音制御工学会の誕生と足跡

社団法人日本騒音制御工学会の誕生と足跡

 平成18年度の研究功績賞を賜りました。 日本騒音御工学会の会員として大変光栄に存じております。この機会に,ご指導いただいている諸兄を始め会員の皆様に厚く御礼申し上げます。

 本誌は第32巻。日本騒音制御工学会の第1巻(1977 年2月 )が刊行されてから32年が経過したことになります。学会誌の刊行の前年,昭和51年(1956)5 月に騒音振動に関わる方々が本工学会を発足させました。騒音振動の関連産業,現場技術関連,コンサルタン卜業,地方白治体を含む行政,大学や研究機関の方々が一堂に会して音,振動に係る強勉を推進すると共に発情報交換を活化しようという目的で学会が設立されるに至りました。同年12月8 日,9 日の2 日にわたって第1 回の技術発表会が東京・麹町の平河町にある日本都市センターホールで開催されました。この会の加は参加者300名,講演論文集はB5 判,260 ページ,現在に比べると大変小ぢんまりした大会でした。

 会誌の相関に先立って「日本騒音制御工学会ニュース」が月に刊行され, これが全会員に配布されていました。8 ページほどの簡素な冊子で,工学会の発足に中心的にご尽力された先生方,環境庁の大気保局長を始めとする騒音,振動関係の行政に携わる方々のコメン卜が掲載されていました。

 工学会ニュースは1977 年1 月・第8 号で刊行を終了,隔月で発行される学会誌「騒音盛業」に使命が引き継がれました。これは学会機関紙「騒音制御」として現在まで基在本的に変わることなく刊行されています。

 工学会設立当初は日本音響学会からの「のれんわけ」のような印象が持たれていました。音響学会での論議は「堅苦しい。」とか「直接的な内容に欠ける。」といった印象が濃く, 具体的で普段着的な内容に満ちた学会の設立が望まれたようです。このため,大会での発表会も「研究発表会」ではなく「技術発表会」とされていました。現場に軸足を置いて技術的問題点と秘術成果を発表することに大きな意義を持たせたものでした。 平成8年発表の(この年, 発表会に合わせて工学会発足20周年記念イベントが京都で開催されました。)から「技術発表会」ではなく「研究発表会」と呼ばれるようになりましたが,具体的な技術に焦点を絞った内容であることが特徴的な発表であったようです。

 おりしもわが国では鉄道,道路網の設備,大規模設備の建設などが活性化して騒音,振動に関わる問題が釈迦的に多様な姿で浮上してきた時期を迎えていました。

 新東京国際空港(成田空港)が開港したのもこの頃でした。

 初代の会長には音響学の大御所,騒音測定に中央値の導入を提唱された「守田栄」先生が就任されました。「守田栄先生」が工学会誌「騒音制御」の創刊号の巻頭言で次のように述べておられます。

 「騒音制御工学会はあくまで制御のための工学会であると思います。そこに工学の限界があることをに心に止めて学問のためにも役立たいといます。」

 日本騒音制御工学会は平成3年に社団法人の許可を受けて任意団体からの脱却が図られました。社団法人化されることによっていくつかの法的制な制約生じましたが,確たる社会が認められた団体なったことになります。(主務官庁は環境省。)

 法人化されても設立当初の基本コンセプ卜は変わることなく,今日の工学会倫理要明に明記されています。

 工学会の倫理要綱から抜粋を下記にします。

1.人類に対する責務

[安全健康福祉]

我々は,白らの専門的知識,技術,経験を生かして,人類と社会の安全,健康,福祉に王権します。

[学術の発展]

我々は、自らの磁化と責任において,学術・技術の発展と文化の向上に寄与するとともに,専門家の社会的評価の向上に不断の努力を重ねます。

[公平性 ]

我々は、他者の文化の多様性に配慮し,すべての人を人種,宗教,性別,障害,年齢,国籍にとらわることなく公平に対応します。

2.社会に対する責務

[個人の白由と人格](略 )

[情報公開とプライパシー保護](略)

[法令と契約の尊守](略)

[重大な影響の想定](略)

3.環境に対する責務

[環境への配慮](略)

[知識の普及](略)

[環境の教育](略)

4.専門家としての責務

[誠実と公正](略)

[研鑽努力](略)

[人道配慮](略)

[国際的努力](略)

(財団法人小林理学研究所理事長 山下充康)

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