日本騒音制御工学会は、騒音・振動およびその制御に関する学術・技術の発展と普及を図り, 生活環境の保全と向上に寄与いたします

公益社団法人 日本騒音制御工学会

会員コラム

平成17年度 全国環境研協議会騒音振動担当者会議について(Vol.30 No.1)

平成17年度 全国環境研協議会騒音振動担当者会議について

本会議は全国自治体の環境・公害研究機関で組織する全国環境研協議会が開催する年1回の会議であり,平成17年度は横浜市環境科学研究所が開催担当の事務局となり,横浜市技能文化会館で開催された(参加者40名)。初回の平成12年度から今回が6回目と,比較的新しい会議であり,全国の5支部の中だけの会議に別途加えられた。大気や水関係の自治体研究者には全国的集いがあったが騒音・振動関係者には無く,全国的な研究発表や意見交換の場として設けられたものであり,近年では環境省との情報交換の場としても機能している。

開催は,毎年,本工学会の秋季研究発表会前日に当発表会場の一画での実施を原則としており,当発表会への参加を促してもいる。

一般講演(会議次第参照)では珍しく振動関係が2件もあり,同講演(1)では,LVmaxが24時間ほぼ一定(平均値69dB)故に苦情対応はこの値を用い,また仮に閾値を50dBとしてそれ以上のデータを用いて評価値を求める提案をしている。同(2)では,苦情に伴う振動測定が道路を除けば多くの場合に実施されず,敷地または官民境界で実施されても殆どが基準に適合である矛盾は,水平に揺れやすい木造家屋の家屋増幅を把握しない限り解決しない。また,現行は無駄なデータの蓄積に等しいとし,鉛直方向の家屋増幅量を5dBとした根拠に疑問を呈している。同(3)では,各種評価をLAeqで実施するのは合算の便利さや国際的動向からも当然としつつ,規制では,特定建設作業単位では規制が困難であり「特定建設作業場」を導入すべきとし,問題点としてLA5の非現実性,各種音源ごとに評価時間が異なる点,夜間運用の禁止(例:新幹線)などを挙げている。また都市の様々な場所の騒音レベルをLAeqで例示するために,鋭意データを収集中であると報告し,併せて中間報告的データを示した。

特別講演で藤本氏は,Inter-noise2005への投稿論文を中心に,日本の騒音行政とその進展を紹介し,最近では,環境騒音に因るアノイアンスと睡眠妨害に重点を置いた統一的社会調査手法の作成を本工学会に委託し(平成12年),本工学会が道路交通騒音や在来線騒音が主な地域で社会調査を行い平成16年に最終的な案を提出したこと,その案をもって引続き空港または新幹線に面した地域で住民反応を調査していること,また,成田国際空港に暫定滑走路が完成後,飛行機の機数増にも拘わらず多くの常時監視局のWECPNL が小さくなった件につき,新たな測定法を検討中である旨を報告した。

同垣下氏は,平成17年6月に騒音規制法の自動車騒音監視の処理基準を改定し,監視対象を2車線(市町村道は4車線)以上の道路と明確化,測定作業頻度を毎年~5年(最大10年)のローテーションとし,5~10年で監視対象区間の全域をカバーする試算を示し,測定の代替に推計手法を活用することを報告した。また同年8月公開の自動車騒音の面的評価支援システム,及び評価マニュアルの改定などを踏まえた監視結果を通して,環境基準達成目標年が最も遅い幹線交通を担う道路(平成21年以降)の基準達成に向け活かすとした。

会議次第

・主催者挨拶横浜市環境科学研究所長  小柳 高好

一般講演

・道路交通振動評価量L10.及びLeqに対する大型車交通量の影響-国道16号における24時間測定結果   千葉県環境研究センター  樋口 茂生

・ 振動規制法施行状況調査からみた振動苦情横浜市環境科学研究所   鹿島 教昭

・ 等価騒音レベルによる評価の統一と課題東京都環境科学研究所   末岡 伸一

特別講演

・ 騒音行政の新しい方向環境省大気生活環境室   藤本 正典

・ 自動車騒音常時監視を実施する体制の基盤強化について環境省自動車環境対策課  垣下 禎裕

その他

次期主催者挨拶

愛知県環境調査センター  田中  進

(横浜市環境科学研究所 鹿島教昭)

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