日本騒音制御工学会は、騒音・振動およびその制御に関する学術・技術の発展と普及を図り, 生活環境の保全と向上に寄与いたします

公益社団法人 日本騒音制御工学会

会員コラム

騒音制御工学会に期待する(Vol.28 No.1)

騒音制御工学会に期待する

騒音制御工学会の設立経過については,本誌Vol.10 No.6 に紹介したが,米国においてINCE USA及びInternational INCEが発足したのは,Noise Control Act が米国議会で可決された直後の 1972年で,日本で最初にInter-Noise が開催され,騒音制御工学会が発足したのは,1967年に公害対策基本法が制定されて,騒音にかかる環境基準が設立された直後の1975年である。それ以来約四半世紀の間に騒音に関する研究も飛躍的に活発になるとともに,工学会における研究発表も年一回から二回に増加し,設立当初には予想もしなかったほどの成果があがっていることは,まことに大慶至極である。近年は毎年開催されるInter-Noise への参加者も諸外国に比べて格段に多いことは,会員諸氏,特に若い研究者の活躍によるところが大きい。最近の騒音問題については,毎回の Inter-Noiseにおいて,欧州統合にかかるEU 諸国の騒音規制についての新しい発表があり,米国,欧州,極東の三大地域において環境問題に対する取り組みが本格化していることを示している。その極東の中心的役割を担う日本騒音制御工学会の責任は極めて大きい。

工学会の設立当初,音響学会との違いは騒音対策に関連して,行政における取り組みにも重点をおくことになっていた。近年は騒音の研究者と行政における対策の担当者との交流も活発に行われて,効果的な成果があがりつつあるように思われる。これも音響学会の騒音振動研究委員会と工学会の運営が共通の方々によって総合的に計画されているからであろう。

今後は音響部門に限らず,騒音に関係のある機械,建築,土木や現代の音響研究には欠かせない情報,通信分野との交流によって,新しい発展を図ることが期待される。

文献

  • 五十嵐寿一 : 騒音制御工学会の生い立ち 騒音制御  Vol.10 No.6 (1986)

(小林理学研究所 五十嵐寿一)

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