日本騒音制御工学会は、騒音・振動およびその制御に関する学術・技術の発展と普及を図り, 生活環境の保全と向上に寄与いたします

公益社団法人 日本騒音制御工学会

会員コラム

21世紀になって思うこと(Vol.27 No.1)

21世紀になって思うこと

本工学会の会員平均年齢は50歳を上回ったそうだ。言うまでもなく若手の会員数がのびないことが原因だが,このままの状況が続けば騒音問題・振動問題を真剣に考える技術者が不足してくるのは目に見えている。騒音・振動問題の分野はそんなに魅力がないのだろうか。そのように見えるのは,活躍している技術者の姿が見えない,あるいはアピールできていないからではないだろうか。

私は騒音・振動のコンサルタントを生業にしている。仕事を通じて思うのは,まじめに取り組んでいる技術者が正しく評価される機会が少ないことである。担当技術者として問題解決の前面に出てこない,あるいは出ることができないで裏方に徹していることが非常に多い。また,コンサルティング業務は社会一般に行われている見積り入札のような金額のみで評価する制度にはなじまない。まずは解決すべき問題を正確に認識し,技術が評価の対象となるべきである。社会が大きく変化しようとしている時期である。これに乗じて技術が正しく評価される社会制度ができ上がることを望んでいる。

本工学会でも認定技士制度を通じた活動により,専門的な学術・技術の普及が図られており,今後認定技士の重要性も増していくことであろう。しかし,技術が普及するためには会員各々がそれぞれの立場で活躍しアピールしなければならない。幸いにも本工学会は,学識経験者,行政,民間企業などの幅広い分野の方が会員である。これは本工学会の強みでもある。お互いに情報交換し活躍の場を提供し合い,盛り上げていきたいと思っている。

次に若手研究者の方にひとこと。最近,研究発表会への若い方の参加が少なくなってきているように思う。研究発表会は成果の発表の場であるとともに,印刷物には載らないような失敗談・苦労話・生の声が直接聞ける場でもある。私が約20年前にはじめて研究発表会で発表したときには非常に緊張したことを覚えている。しかし継続して参加することにより,たくさんの方と知り合いになれた。そしてたくさんの知識・情報を頂いた。確かに「騒音制御」や「研究発表会講演論文集」の印刷物には最新の情報や技術が掲載されており貴重な情報源である。しかし技術を実用あるいは応用しようとすれば,やはり直接本人に教えを請うのが手っ取り早い。また諸先輩方は,自分が育ててきた技術を次世代に受け継いでほしいはずだ。21世紀の音環境を担う若き研究者の皆さんには,研究発表会に参加し,直に諸先輩方と話をしてほしい。

((株)ニューズ環境設計 福島昭則)

閉じる

PAGE TOP