会員コラム
- 環境騒音調査の手引(Vol.24 No.5)
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環境騒音調査の手引
騒音に係る環境基準のLAeqへの改訂、あわせて騒音規制法改正や地方分権などに より、かつて無い規模での環境騒音のモニタリングが開始されようとしている。これ に対応して都道府県等において、モニタリングの体制作りが検討されているが、騒音 施策の検討、経費の捻出、区市町村の指導、など検討事項が山積している。言うまで もなく、このような新たな情況のなかでは、各都道府県等における「継続的なモニタ リングの仕組み作り」が最も重要な課題である。
この環境騒音の技術的な測定方法については、環境庁より「技術的助言」として 測定マニアルが作成されているが、法的な位置づけや計画の管理などについての情報 が不足している。そこで、環境騒音振動行政分科会では、各委員の協力のもと、適切 なモニタリング体制を構築するために必要な事項について、法的な経緯を含めて解説 した手引きを作成することにした。
本手引きにおいては、法的な位置づけからはじまり具体的な機器管理の注意点ま で、例示的に記述してあり、都道府県等が具体的な仕組み作りにおいて参考となる資 料としてある。内容としては、(1)環境基準と騒音行政、(2)環境基準の測定評価、(3)騒 音測定の留意点、(4)騒音測定の関連事項、に整理して記述した。都道府県等において は、この手引きにより具体的な仕組み作りを検討され、測定技術面については環境庁 マニアルを参考にされたい。なお、本手引きについては、今後のモニタリングの積み 重ねに合わせて順次改訂を行い、この大規模なモニタリング業務が適切に遂行される ように援助していきたい。
なお、本資料については、環境騒音振動行政分科会の資料として作成したもので あり、入手については、各委員まで問い合わせ頂きたい。
(東京都 末岡伸一)