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公益社団法人 日本騒音制御工学会

会員コラム

新「環境基準に係る環境基準」に関する研究会報告(Vol.23 No.3)

新「環境基準に係る環境基準」に関する研究会報告

環境騒音振動行政分科会、道路交通騒音分科会及び事業部会の共催の新「騒音に係る環境基準」に関する研究会が平成11年3月12~13日に兵庫県立生活科学研究所で開催されました。騒音に係る新環境基準の施行が4月にせまっているが、環境騒音の測定、アセスメントなど実務を担当する自治体やコンサルタント会社関係者にとって環境庁の騒音測定マニュアル(暫定版)によるLAeqの測定、評価にまだ疑問や不確定な個所があると感じ,研究会に多くの関心が集まった。当日は自治体関係が約70人、コンサルタント関係が約40人など満席の状態であり、当初の予想を大幅に越えた申し込みのため一部お断りをしたと聞いている。

1)「現場からの報告」司会 住友聰一氏(兵庫県立公害研究所)

騒音評価マニュアルに基づいて道路交通騒音を測定した千葉市と兵庫県から24時間の道路騒音及び交通量等の測定体制、測定場所選定、異常音除去方法、マニュアルに基づいた測定と連続測定とのレベル比較などの発表があった。

コンサルタント関係からは道路交通騒音のアセスメントにおける現況調査や「面的」評価について、

    • ・現況調査では夜間には連続測定が必要なこと、建物反射、遮音壁の影響などの注意点、

・道路交通騒音の推計では、道路に直接面する地点のLAeqは推定可能であるが背後地の騒音は予測のみではまだ精度上問題があり、実測と予測の組み合せが効果的であることなどの報告があった。

 

2)「問題解決に向けて」 司会 瀬林伝氏(神戸市)

自治体、コンサルタント、測定マニュアル検討委員ら4名のパネリストによるディスカッションと質疑は以下のようであった。

    • ・新マニュアルに基づく騒音測定は多大な経費と労力が必要とされるため、測定データの一層の活用と行政施策へ反映求められる。

・細街路を走行する自動車音は異常音として処理してよいか。

・騒音測定の目的を区別、明確化し、目的にあった測定をする。例えばアセスメントでは基本評価編に基づく調査、地域編の簡略化による自治体の調査、予測手法の開発、検証のための調査、防止対策調査などが考えられる。

・背後地の測定目的や道路に面する地域と一般地域の識別方法など。

新環境基準の測定・評価にはまだ多くの課題が含まれているが道路騒音防止対策の施策が前進しそうな雰囲気が感じられた。なお13日は春霞の明石海峡大橋を見学した。

(名古屋市環境科学研究所 大宮正昭)

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