明治大学建築環境計画研究室提供
保育室の音環境(吸音材の効果)
言語・聴力はじめ心身共に著しい発達段階にある乳幼児が日常を過ごす保育施設では,良好な音環境を保全することが重要です。一方で、子どもたちの自由な発声により、保育室内は大変喧騒な環境となっていることが多いのが現状です。このような保育室で、建築側から音環境づくりを支える方法の一つが、吸音材の使用です。
吸音材が使用されていない保育室では、物音や子どもの声が響きわたり、“耳が痛い”ような状況が生じます(ビデオ左)。
一方、同じ部屋でも天井に吸音材を設置した場合、落ち着きのある音環境が得られます(ビデオ右)。
吸音材の使用によって、保育室内の喧騒感が緩和されるとともに音声の聞き取りやすさが向上し、子どもの過ごしやすさや保育のしやすさを向上させることができます。
野口紗生,上野佳奈子:“保育室に求められる吸音性能に 関する現場実験“
日本建築学会技術報告集 第25巻 第60号,719-723,2019年6月
https://www.jstage.jst.go.jp/article/aijt/25/60/25_719/_pdf/-char/ja
吸音材設置なし
吸音材設置あり
明治大学 建築環境計画研究室