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公益社団法人 日本騒音制御工学会

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『自動車騒音の状況の常時監視に係る法定受託事務の処理基準』には、評価結果の活用として、「騒音マップ等を作成して活用する」とありますが、どのような騒音マップ等を作成して活用すればよいのか、教えて下さい。(Vol.28 No.6)
                               (地方公共団体担当者)

(環境省自動車環境対策課 児玉知之)

騒音規制法第18条に規定される自動車騒音の状況の常時監視(以下「常時監視」という)は、同法第26条により法定受託事務とされています。一方、常時監視結果の公表は、同法第19条に規定される地方自治事務です。したがって、常時監視事務においては、騒音マップの作成等を通知しているものの、各地方公共団体における常時監視事務の成果の公表については、個別の地域の事情に応じた方法によればよいものです。

このような背景から、ここでは環境省が国立環境研究所と共同で作成し、2004年11月にインターネット上で一般公開を開始した全国騒音マップ(http://www-gis.nies.go.jp/noise/car/)について、その制作ポリシーを事例として示すこととします。

環境省が作成し公表した全国騒音マップ(自動車交通騒音実態調査報告-図に画面例)は、自動車交通騒音の支配的な道路に面する地域の騒音曝露状況について、常時監視報告に基づく騒音情報を地理情報と共に情報提供するものです。

道路に面する地域における騒音曝露状況の表示方法は様々なものが考えられますが、環境省では、騒音に係る環境基準に基づいて「環境基準値を超過する住居等の戸数及び割合」を基本とした騒音マップを作ることとしました。この際、サイトの閲覧者が一般住民から行政の方まで不特定多数にわたること、及び制作上の維持・管理の観点などから、特に次の点に留意することとしました。

  • 1.背景地図は、常時監視が個別の住居等情報の識別を指向していないこと等から、1:25000縮尺の国土地理院数値地図25000(地図画像、空間データ基盤)を使用する。
  • 2.地域の住民、騒音対策の企画者の2つの視点に着目して、環境基準達成率と住居等密度(戸/km)について、色度に明度・彩度を組み合わせた2次元色パレットにより同時に表現する。
  • 3.環境質の経年変化・推移を把握することが重要なことからも、GIS(地理情報システム)座標情報と詳細な属性情報を分ける等、データ構造はなるべくシンプルにして、騒音マップの維持・更新を容易なものとする。
  • 4.全国各地域を、地図画像をクリックすることにより検索可能とするとともに、市区町村・町丁目によっても検索できる。
  • 5.幹線交通を担う道路に近接する空間、幹線交通を担う道路に近接しない空間、及び全体(前者2つを合算したもの)ごとに、環境基準達成状況の評価結果を表示できる。
  • 6.騒音測定結果を表示・閲覧できる。
  • 7.環境省で毎年取りまとめている、「自動車交通騒音実態調査報告」を閲覧し、ダウンロードできる。

最後に、今後の騒音マップの作成にあたっては、いずれの地方公共団体においても、アカウンタビリティーと個人情報保護に留意しつつ、情報更新を踏まえて維持・管理がしやすいデータ整備、インターネットの普及に対応した電子媒体による情報提供、及び国土地理情報を重ね合わせる等の各種騒音対策分析・活用方途、などについても検討し、生活環境の質の向上に寄与できる騒音マップが制作されることを期待します。

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