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公益社団法人 日本騒音制御工学会

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複数のマイクロホンを利用して音の到来方向がわかる技術があると聞きましたが、どのような原理に基づいて実現しているのでしょうか。また、実際の適用例があれば教えてください。(Vol.39 No.1)
Vol.39 No.1

(リオン株式会社 廻田恵司)

間隔(d)を持つ一対のマイクロホンを地面に垂直に設置した時,飛行する航空機が発する音波が仰角θ でマイクロホンに進入する場合(図−1),その音波が2 個のマイクロホン(M1, M2)に到達する時間差をτ とすれば,仰角θと時間差τ は音速をC と
して以下の式が成り立ちます。
この時,マイクロホンM1, M2 に入ってくる音圧波形には時間差τ に相当する差を持ってその音源による信号が含まれています。この二つの信号の相互相関を算出すると,時間差τ に相当する位置においてその音源に由来する極大値が現れます。この極大値の位置から時間差τ を求め,⑴式を用いると仰角θを得ることが出来ます。また,3 軸のマイクロホンペアを用いると3 次元での方向ベクトルを求めることができます。3 軸を利用して音速に影響されない仰角を得ることも出来ます。一定時間ごとに音圧波形を区切り相互相関を求め算出することで音の到来方向の時間変化を得ることが可能となります。3 軸を用いて音の到来方向を求めると,図−2 に示すように上空を通過する航空機の音の到来方向の時間変化を単位球面上にプロットした図を得ることも出来ます。

実際の適用例として,リオン製環境騒音観測装置NA-36, NA37 に実装されています。本機は航空機騒音の自動監視に音の到来方向を用いて,上方で移動する音源が存在するか否かを判定しています。

図 1 音の到来方向とマイクロホンM1,M2

          図 2 音の到来方向の時間変化

 

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