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公益社団法人 日本騒音制御工学会

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在来の鉄道騒音を評価する場合,特急,普通,貨物列車またディーゼル車で騒音の性質が変化するはずですが,車種別のLAeq評価をしなくてよいのですか。また,アセスメントではどのように取り扱うのでしょうか。
                                      (匿名)

((財)小林理学研究所 加来治郎)

ご指摘のとおり,電車とディーゼル車,特急電車と通勤電車のように列車の種類によって発生する騒音の特性は異なります。又,同じJRの通勤電車でも,例えば旧型の103系と新型の209系では騒音レベルに差のあることは周知の事実です。その原因は主にギヤ比を含めた駆動方式の違いによるものです。従って、複数の種類の列車が走る路線で騒音評価を行う場合は,原則として列車の種類毎に騒音レベルを算出する必要があります。

在来鉄道騒音の予測評価は,最近では平成8年に発表された森藤らの方法1)によって行われることが多くなってきました。そこには電車騒音の主要な音源のパワーレベルの値が示されていますが,値に幅があり,しかもディーゼル車や貨物列車のデータは載っていません。騒音データが公表されていない列車については,自分で測定を行って所要のデータを入手しなければなりません。

ところで,アセスメントにおける騒音予測の方法としては,予測式等を用いて計算する方法と,評価対象と類似の箇所での実測結果から推定する方法とがあります。予測に必要なデータが与えられている場合は計算による方法が有効ですが,データがない場合は前述のように実測によってデータを入手するか,あるいは類似箇所での測定結果に基づいて予測を行うことになります。鉄道騒音に関しては公表されたデータが少ないこともあって,我が国では類似事例での結果に基づくアセスメントが大半を占める傾向にあります。

類似箇所でのデータを参照する場合に注意していただきたいのは,列車騒音の大きさは列車の種類だけでなく,列車速度,軌道構造,高欄高さ,構造物の種類などによって変わるということです。例えば,バラスト軌道とスラブ軌道では転動音に関して5~10dBのレベル差を生じます。予測の精度を高めるためには,騒音の大きさに関わる種々の要因が計画路線と一致する箇所をどう選定するかが極めて重要です。

参考文献

  • 1)森藤良夫他:在来鉄道騒音の予測評価手法について, 騒音制御, Vol.19, No.3, 32-37,1996.6.

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