日本騒音制御工学会は、騒音・振動およびその制御に関する学術・技術の発展と普及を図り, 生活環境の保全と向上に寄与いたします

公益社団法人 日本騒音制御工学会

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騒音測定の際に、気温・湿度・風向・風速も同時に測定しますがこの結果を活用したことがありません。どのような場合にこの結果を活かすのでしょうか。(Vol.29 No.6)
                               (計量証明事業所社員)

(株式会社ニューズ環境設計 後藤賢光)

JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」では、騒音測定時の大気の状態(風向・風速、雨、地上及びその他の高さにおける気温、大気圧、相対湿度)を必要に応じて、記録しておくことが望ましいとされています。

騒音測定の際に同時に測定した気象条件の活用方法は、大きく分けて2つ考えられます。

1つ目は、測定値の精度を保証するための活用です。騒音計の規格は、普通騒音計についてはJIS C 1502、精密騒音計についてはJIS C 1505で定められており、その使用範囲は、温度については-10~+50℃、湿度については相対湿度90%以下です。通常、強風時や雨天時には測定自体を避けますが、測定中一時的に強風や降雨があった場合は測定値に影響が出る可能性があるため、気象条件を記録しておく必要があります。また、騒音対策の効果を把握するために対策実施前後の測定等を行う場合、騒音対策以外の条件が変わらない状態で測定し、測定値を比較する必要があります(等価性の確保)。ISO 10847における遮音壁挿入損失測定方法では、音響特性の等価性を確保するために、気象条件については風向・風速や温湿度、雲量について等価性の条件が規定されています。

2つ目は、屋外での音の伝搬に対する影響を説明するための活用です。通常、昼間が晴天の場合は、地表面近くよりも上空ほど気温が低くなり、夜間または曇天の場合は、この逆に上空ほど気温が高くなります。後者のように上空ほど気温が高い場合は離れた地点まで音が到達します。また、有風時には風上に向かって音が伝搬しない影の領域ができますが、風下に向かっては遠方まで音が到達します。例えば、24時間の測定をしていて、ある時間から急に遠方の工場音や道路交通騒音によってレベルが上昇するような場合は、原因の一つとして気象の影響が考えられます。このような場合に騒音測定と同時に測定した気象条件によって測定値の傾向を説明できる場合があります。

気温・湿度・風向・風速を自動測定し、測定値をデータロガーに保存できる機器もありますので、このような機器を利用することによって、騒音の測定とあわせて長時間の気象条件を手軽に連続測定することも可能です。

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