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公益社団法人 日本騒音制御工学会

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室間音圧レベル差及び重量・軽量床衝撃音レベルで問題となる周波数は実際のところ,主に何Hzですか。
                          (ゴム・樹脂部品の製造業 社員)

(三井建設(株)技術研究所 赤尾伸一)

問題となる、という意味は、居住者などからのクレームになる、あるいは竣 工時確認測定において設計時点に設定した所定の性能が出ないということでしょ うか。室間音圧レベル差のD値や床衝撃音レベルのL値はクレームとの対応が 良いとされているので、ここでは後者の観点から問題となる周波数について述 べたいと思います。
室間音圧レベル差の測定では、通常125Hzから4KHzまでを測定することになっ ています。建物の主体構造や内装材料などの違い、また、建物用途などの違い により一概に言うことは出来ませんが、問題となる周波数はすべての周波数と いっても良いと思います。たとえばGL工法では250Hz、4KHzで落ち込み性能が 低下してしまいます。また、プラスターボードなどの軽量中空二重壁では 125Hzで性能か決定される製品が多いようです。さらに乾式の間仕切壁では床・ 梁との取り合い部のシール不良により1KHzや2KHzで遮音低下が起きることがあ ります。特に鉄骨構造の建物では、柱、梁に耐火被覆が施されること により間仕切壁との取り合いが複雑になり落ち込む周波数もケースバイケース となるようです。

重量床衝撃音レベルについては建物の主体構造で決まることが多く、ほとん どの場合63Hzが決定周波数となります。ただし、二重床や、天井の影響で 125Hzで決まることもあります。

軽量衝撃音レベルは仕上げ材で決まり、性能が良いものは125Hz、250Hzで決 まることが多く、性能が悪くなると250Hz、500Hzとなるようです。

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室間音圧レベル差、重量・軽量床衝撃音測定などで、 音源側と受音側の広さによって吸音力等も変化すると思いますが、 どの程度の比率で受音側の音圧レベルがどう変化するのか 目安といったものはありますか。
                               (石膏製造会社 社員)

安藤啓(鹿島建設技研)0424-89-7123

室内音圧レベル差や重量・軽量床衝撃音レベルの測定方法は、日本ではJIS (日本工業規格)に制定されており、それぞれJIS-A-1417“建築物の現場にお ける音圧レベル差の測定方法”とJIS-A-1418“建築物の現場における床衝撃音 レベルの測定方法”であります。

この測定方法の基本はあくまでも建築物の空間の音響性能を得ようとする観 点から制定されており、受音室における音圧レベルの絶対値を重点に評価する 立場をとっています。更にこの規格は受音室の広さや吸音力がどの程度でなけ ればならないという規定ではなく、一般的な室の使用状態を想定している程度 です。そのため受音室が広かったり、内部の吸音力が大きい場合には、当然そ の影響を直接受けることになります。この影響度合いは吸音力の比の常用対数 の10倍で評価されます。すなわち、吸音力が2倍になれば3dBの差になりま す。一般的な室の使用状態といっても、カーペットやソファーの状態、家具の 配置、また人の存在によって室の吸音力は2倍程度の変化はあるものと考えら れます。

国際的にはISO(International Standard)140シリーズの規格があります。 “Acoustics-Measurement of sound insulation in building and of building element-Part 4:Field measurements of airborne sound insulation between rooms”と“Acoustics-Measurement of sound insulation in building and of building element-Part 7:Field measurements of impact sound insulation of floors”がそれです。

この規格の基本は建築物の部位性能を評価する方針であるため、受音室の吸 音力や残響時間を基に基準化して評価値を得る手法をとっています。吸音力は 10m3 、残響時間では0.5秒がその基準値となっているため、受音室の広さや吸 音力の影響の少ない指標といえます。

最近になって前述のJISは改訂されることになりました。これはGATT(関税 と貿易に関する一般協定)を1995年に改組したWTO(世界貿易機構)における 非関税障壁撤廃の要求に対応する施策の一つとしてJISの国際整合化が進めら れるようになったためです。ただし、建築の分野においては、各国における建 築構造や生活様式の違いなどに関連して、建築法規なども独自の形で規定され ていることが多いため一概に整合が取りにくい面があるのは当然と考えられま す。

建築音響分野のJISについても、特に空気音及び床衝撃音遮音性能の測定・ 評価方法については、対応するISO規格との間に多くの不整合があり、国際整 合化は容易ではないことが想定されました。これらのJISに関しては、その主 管が建設大臣となっているため、この規格改訂に関しては、建設省から(社) 日本音響学会に委託が行われ学会内に委員会を設置して改訂作業が行われまし た。その結果、本年3月に規格原案が答申されました。

今回答申のJISは基本的にはISOを踏襲し、それから大きくはずれる点に関し ては、付属書などで対応をとる方針としています。更に、重量衝撃源遮断性能 の測定法はISOにはないため、現行のJISをPart1は軽量、Part2は重量というよ うに2分割して作成されていることが特徴です。

現在ではこのJISがどのようなスケジュールで制定公布されるかは明確では ありません。公布されるようになれば、各方面からニュースが入ってくるよう になると思いますので、皆様もそれに注意しておいて下さい。

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