日本騒音制御工学会は、騒音・振動およびその制御に関する学術・技術の発展と普及を図り, 生活環境の保全と向上に寄与いたします

公益社団法人 日本騒音制御工学会

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トンネル掘削等に伴う低周波空気振動は法的に規制されていますか。 また、被害者側での規制値(目標値あるいは許容値) の設定の考え方について教えて頂きたい。
                              (環境衛生研究所 所員)

(飛島建設(株)技術研究所 塩田正純)

先に結論から申せば、 トンネル掘削等に伴う低周波空気振動は法的に規制されていません。 環境庁では、周波数が100Hz程度以下の音を従来より「低周波空気振動」と称し、 いわゆる行政用語として使用してきました。100Hz以下の音は、 人間の耳に聞こえる「可聴音域」と、 聞こえないとされている「非可聴音域」の両領域を含んでいます。前者の領域は、 20Hzから100Hz程度で騒音の範囲にあり、 後者の領域は20Hz以下で非可聴音域の範囲にあります。一般には、 これらの領域の音の定義は特に決まってはおりませんが、 (社)日本騒音制御工学会研究部会低周波音分科会では、 1Hzから80Hz(1/3オクターブ中心周波数で表現、 遮断周波数では約90Hz以下)を低周波音と呼び、 20Hz以下を特に超低周波音と呼んでいます。従って、ここの回答では、 低周波空気振動を低周波音の用語ですすめることとします。

低周波音の影響には、「人体への影響として心理的、生理的、身体的、 精神的などの妨害」や「物理的な影響、 すなわち構造物への影響ということで家屋内の建具、窓枠、 家具類のガタツキあるいは屋根瓦のずれ」等があるとされています。しかし、 前者の影響については個人差が大きく、量(低周波音レベル)と反応(心理的、 生理的影響度)とを明確に結びつけることが極めて難しいとされております。 後者の影響では、定常的な低周波音や衝撃的な低周波音による 「建具のガタツキ」の周波数について、 実験などによって明らかになってきております。

定常的な低周波音では、例えば5Hzにおいて約70dB以上であると 「建具のガタツキ」が発生しやすくなる傾向を示しています。 衝撃的な低周波音では、 定常的な場合より10dB大きい値で発生する傾向を示しています。

被害者側での目標値あるいは許容値の設定では、建具のガタツキについては、 一般にその発生周波数において10dB低い値を考慮することが重要で あるとされています。例えば、10Hzの定常音では木製の窓枠、木製雨戸、 障子等ががたつく可能性が高いので、 目標値は65dB以下に設定することが必要となります。

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