日本騒音制御工学会は、騒音・振動およびその制御に関する学術・技術の発展と普及を図り, 生活環境の保全と向上に寄与いたします

公益社団法人 日本騒音制御工学会

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会長挨拶

21期 会長挨拶

「会長就任にあたって」

会長 井上保雄

この度、会員の皆様のご推挙により,公益社団法人日本騒音制御工学会第21期会長の大役を務めさせていただくことになりました。これからの2年間,副会長に就任された落合博明氏,岩宮眞一郎氏並びに21名の理事の方々と協力して本学会の運営と更なる発展に向けて最善を尽くしていく所存です。会員の皆様のご支援,ご協力を心よりお願い申し上げます。

本学会は公害が顕在化し公害対策基本法などの関連法が整備される状況を背景として,1976年に“騒音・振動およびその制御に関する学術・技術の発展と普及を図り,生活環境の保全と向上に寄与すること”を目的に創立され,1991年に環境庁所管の社団法人、2011年に公益社団法人に移行,今年で40周年を迎えます。この間、会員の皆様のご尽力により発展を続けてくることが出来ました。

騒音問題の状況は時代の変遷とともに変わってきています。騒音規制基準値を超えるような比較的,騒音レベルの大きい騒音問題から,最近は,風力発電施設,家庭用ヒートポンプ給湯器・家庭用コージェネレーションシステムに代表される音が聞こえるかどうかの小さい音に不快感を訴えるものが散見されます。中には発生源機器の稼働状況と受音者の反応が微妙なケースもあり,対応を難しくする一因になっています。低周波音問題においても,従来の建具がたつき苦情から,不快感を訴えるケースが増える傾向にあります。工場等の立地においては,騒音問題が発生してから防止対策を検討する対症療法的な対応から,計画あるいは設計段階で配慮する未然防止対応が定着しつつあります。一方,社会の成熟に伴い,快適な音のある環境を積極的に創造する分野の研究も注目されてきています。

さて,学会が,継続的に活動していくためには,財政基盤の安定が不可欠です。日本全体が少子化,高齢化に向かっているように,本会も若手が減少し熟年世代が増加しています。このような状況の中,健全な収支を保つには,会勢拡大,事業,広告拡大,広報,会誌編集など各部会の協調ときめ細かい取組みと共に新たな事業の構築が必要と考えています。
そして,より社会に貢献するために,従来の環境関連イベント等に加え,関連する有益情報や学会としての考え方の積極的な発信,あるいは実務的で現場に近い学会として、騒音・振動に困っている方々に対するサポートコーナーの設置などを考えています。
さらに,本学会独自の制度である認定技士制度を拡充したいと思います。若手を対象にJunior認定技士を制度化,モチベーションの向上と活躍の場を広げたいと思います。認定に当たっては,CPD制度(Continuing Professional Development,能力開発ポイント制度)の導入を検討します。
また,産・官・学,三位一体の活動が本学会の特徴の一つですが,最近,官の会員割合が減少傾向にあります。官公庁の皆様に興味を持っていただくための施策が急務と認識しています。将来,地方公共団体と認定技士が,より良い環境創りにコラボレーション出来ることを願っています。

最後に,学会の主務である研究活動の活性化,学会の顔ともいえる会誌の充実,創立40周年記念事業,第49回国際騒音制御会議inter noise 2020の福岡招致活動など積極的に取組みたいと考えています。

現状,典型7公害の中で騒音の苦情件数は31.3%(17,202件,2014年度)で最多になっています。より良い社会を目指す本学会の役割は増しています。
インターネットなどが普及し情報過多の中,少なくとも本学会に所属していれば,あるいは会誌に目を通していれば,問題の本質に触れることができ,最小限必要な知識が得られることは元より,積極的な情報発信など専門家の集団として,社会の要望に速やかに応えられる学会を目指します。

会員の皆様のご理解,ご協力を改めてお願いし会長就任の挨拶とさせて頂きます。

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