(2000年)



環境騒音振動行政分科会

平成11年度第2回環境騒音振動行政分科会定例会が11月10日環境庁において開催されました。出席者は委員と環境庁の方々の20名でした。
特に今回は、お忙しい中、環境庁大気生活環境室の藤田室長に出席いただき、ご挨拶と大気生活環境室の現状についてお話しいただきました。その内容は、平成11年度第2次補正予算で、「地方公共団体における騒音モニタリング機器の緊急整備」として、地方公共団体への環境騒音モニタリング機器に対する補助事業を要求した。また、低周波空気振動の測定マニュアルの自治体等への提示、建設作業騒音規制の見直しを検討しているとのことでした。
今回の議題は、自動車騒音の要請限度に関する中環審の答申の説明、本年度のシンポジウム、騒音測定の手引き書作成についての3件でありました。 要請限度に関する答申は、環境庁大気保全局自動車環境対策第1課滝沢氏に解説していただきました。概要は、騒音の評価手法にLeqを採用し、環境基準との整合性を明確にした。測定日数は連続する7日間を代表する3日間。測定方法、区域区分は環境基準に合わせた。限度値は、環境基準に+10dBと近接空間については+5dBで設定した。今回新たに「要請限度は環境基準達成のための施策のひとつで、発生源側の騒音レベルを把握するためのもの」が明記された。告示は平成11年中に、施行は平成12年4月1日を目途に考えているとのことでした。
シンポジウムについては、事業部会長塩田氏より、3月に事業部会が九州でシンポジウムを兼ねた、環境全体の中の音環境をテーマにした講習会を計画しているので、行政分科会と共催にしてはどうかとの提案があり、これを承諾しました。 騒音測定の手引き書作成については、委員の末岡氏から説明がありました。 行政分科会の活動として、騒音全般についてわかりやすく解説した、手引き書の作成を計画している。測定から評価まで一連の流れを示し、この手引き書でとりあえず測定評価ができるものとしたい。環境騒音を主に考え、騒音測定方法以外の留意点について特に明記したいとのことでした。
今例会では自動車騒音の要請限度の答申により、環境基準との関係が明らかになり、これからの自動車騒音について活発な討議が繰り広げられ、さらに当分科会事業としての手引き書作成の提案もあり盛況のうちに閉会となりました。
(千葉市環境保健研究所 松島貢)

ページ先頭


新東京国際空港の見学会


 平成11年11月12日、事業部会主催の見学会が新東京国際空港にて開催されました。新国際空港公団地域共生部環境管理室の辻さんと斉藤さんに空港内の施設を案内していただき、約30名の参加者がバスに乗って空港施設を見学してまわりました。案内していだいたのは飛行機の消音施設や防音提、情報公開センターなどです。
 初めに見学をした消音施設は今年3月に完成したばかりの新しいもので、デュッセルドルフの空港にある消音施設と同様の技術を用いています。建物のような囲いの中に飛行機が1機入ってしまえる大きさで、エンジンなどの試験ができます。このようなタイプはハンガータイプと呼ばれ、国内には唯一のものということでした。この新しい消音施設は、従来から空港で使用している消音施設のとなりに設けられています。従来のものよりも新しい施設の方がエンジン試験時の音を約20dBも下げることができるため、夜中にも使用できるということでした。
防音堤は周辺の地域への騒音の低減を目的とし、滑走路に沿って空港敷地の端に設けられた施設で、約100メートルの幅で盛土をし、植栽をほどこした堤です。騒音低減効果は防音堤の背後で約10dBの効果があると考えられています。作られてから28年が経過した防音堤の植栽は大きく成長し、林のようになっていました。作られた当時まだ木が成長していなかった頃と比較して、現在の防音堤の騒音低減効果はあまり差がないとのことですが、心理的には木が茂ったことで音がより多く遮られるような気分になり、心理面を含めた防音効果は大きいとのことでした。
次に見学をした情報公開センターは地域の住民に空港の様々な情報を提供する施設です。興味深かったのは空港や空港周辺の騒音、水質、大気質などの観測データをリアルタイムで見られることでした。空港が周辺の環境に大変気を配っていることが感じられました。
 最後に、以前管制塔として使用していたタワーに案内していただきました。このタワーは新しい空港ターミナルができるまで活躍していたもので、現在はこのタワーのとなりに新しい管制塔が建設され、使用されています。タワーの元管制室に昇る頃には日も暮れ、眼下に美しい空港の夜景を見ながら無事見学会を終了しました。 ((株)小野測器 向井ひかり)

ページ先頭


平成11年度大都市騒音振動主管担当者会議開催される


 平成11年11月18日〜19日、横浜市において標記の会議が、札幌市、仙台市、千葉市、東京都、川崎市、横浜市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市、広島市、北九州市、福岡市の各政令指定都市の全機関が参加して開催されました。
 当該会議は、昭和49年10月に第1回の会議が開催され今回は第29回になりますが、毎年その時代の課題となっている騒音問題について行政現場の立場から活発な議論や意見交換がされております。
 今回は、平成11年4月に施行された新「騒音に係る環境基準」をテーマに、環境庁から大気保全局大気生活環境室長をはじめ自動車環境第一課、自動車環境第二課の課長補佐、係長などの6名の方々の出席を得て、次の議題について環境騒音低減化に向け国、自治体それぞれの立場から真剣な討議、意見交換が活発に行われました。 議題
(1)新環境基準の施行に伴う測定計画について
(2)「騒音に係る環境基準」の改正に伴う今後の測定体制等について
(3)道路交通騒音の測定について
 また、時間の関係で当日討議ができない課題については「承り事項」として紙上で意見交換をしますが、その内容は次のとおりです。
(1)生活騒音相談について
(2)大規模小売店舗立地法の対応について
(3)音環境に係る施策の取り組みと今後の予定について
(4)一般地域の環境基準の評価に係る除外すべき音の処理方法について
(5)騒音振動関係特定施設の届出に係る電子化の状況について
(6)球技場から発生する騒音の規制について
(7)近隣騒音防止対策としての広報活動について
(8)マンションの地下駐車場に設置される特定施設に相当する送風機の取扱いについて
(9)新環境基準による自動車騒音の測定(沿道地域評価)について
 なお、11月19日は、横浜国際総合競技場の音環境デザイン、競技場周辺の音環境について視察し、盛況の内に会議を閉会しました.
(行政分科会 主査 沖山文敏)

ページ先頭


低騒音タイプの家庭用精米器開発への取り組み


 平成7年に新食糧法が施行されて以降、自主流通米が認められたこと、お米の販売が届け出制になったことから、お米が様々な形で流通、販売されるようになりました。
 そのような中で、家庭で手軽に玄米を精米できる家庭用精米器が注目を浴びています。流通の変化によって、米作農家が贈答として親戚にお米を送るようになったり、スーパーなどでも玄米が販売されるようになったことから、私たちのまわりは、案外玄米を入手しやすい環境になっています。お米は精米後1週間で、酸化の進行により風味が落ちてくるため、できるだけ精米したてのお米を食べることがおいしくお米を食べる秘訣といえます。家庭用精米器を使うことで玄米の状態で保存をし、毎日食べる分だけ精米することができるので、家庭で常につきたてのおいしいお米を食べることができます。
 しかし、従来の家庭用精米器は精米の発生音が非常に大きく、その大きさは精米器から1mの位置で69dBAもありました。精米中は電話のベルもテレビの音も聞こえなくなるほどでした。家庭用精米器は夜間の使用が多いことやマンションなどでの利用を考えると、隣人に対する音の配慮から、発生音の対策が強く望まれていました。
 今後精米器の需要がさらに見込まれることから、長野県工業試験場は、20年前から家庭用精米器の開発生産を行っている(株)柳沢精機製作所と共同で、低騒音化の課題解決に取り組んできました。
 発生音の原因は、精米中に精米機構部で米がこすれあうことによって発生する非常に大きな振動で、この振動が各構成部品に伝わり、精米器全体を振動させ、振動音を発生させていました。振動発生源である精米機構部は、精米のノウハウや能力維持の問題があり、構造の変更は困難でした。そこで、精米機構部をモーターも含めて一体と考え、発生した振動が他の部分に伝達しないよう、周囲と振動絶縁することにしました。この対策によって、新しい家庭用精米器の発生音は1mの距離で57dBAと、12dBA低減させることに成功しました。
(長野県工業試験場 芳川美代子)

ページ先頭


平成12年度の環境庁事業

 平成12年度に環境庁が行う事業のうち、騒音振動関連を中心として以下に挙げました。数字は予算(単位は百万円)、カッコ内は前年度の数字です。

1,大都市地域の自動車環境対策等の拡充 2,072(2,042)

  1. 大都市地域の自動車交通等に起因する大気汚染の改善を図るため、大型ディーゼ ル自動車の代替に重点を置いて、低公害車の普及を推進するとともに、自動車から排 出される窒素酸化物(NOx)の総量削減のための新たな施策の検討や新たな騒音環境 基準に対応した道路交通騒音対策の充実を進める。
  2. 浮遊粒子状物質(SPM)について、規制を含め総合的な対策を検討するとともに 、浮遊粒子状物質の中でも微小な粒子状物質(PM2.5)についても、対策の検討に向け て測定・評価手法の確立を目指す。
      1. 低公害車の普及 。
      2. 自動車NOx対策の推進
      3. 道路騒音対策等の充実・強化 918(911)

      騒音の総曝露量(人間の耳に伝達される騒音の総量)を正確に反映し、国際 的にも広く採用されている評価手法を採用した新たな騒音環境基準の達成に向け て、現場での対策立案の基礎となる騒音の推計方法を開発する。さらに、騒音に よる睡眠への影響等に関する我が国独自の知見を充実させるための総合的研究を 開始する。また、悪臭、振動等の感覚公害対策を推進する。

        • (新)新環境基準に対応した沿道騒音の面的推計方法の開発 18(0)
        • (新)騒音による影響の評価に関する総合的研究 16(0)

      2,21世紀にふさわしい環境行政を的確に進め得る「環境省」を実現するための体制整備

      1. 平成13年(2001年)1月に環境省が設置されることに伴い、廃棄物行政の一元化 、化学物質対策をはじめとする幅広い事務の共管化、地球環境問題への取組の強化等 に対応した組織・定員を確保し、体制の充実強化を図る。
      2. 顔の見える環境省を目指して、環境行政への国民の理解と参画を進めるため、環 境に関する調査の情報を分かりやすい方法で国民に提供する。
      3. 環境省設置に向けた体制整備  環境庁の現在の機構、1官房4局2部2審議官24課を、1官房4局3部4審議官27課1参事官に変える。
      4. 環境省の組織・体制のポイント  
          1. 地球環境対策の強化
          2. 総合環境政策の強化
          3. 共管事務等による事務増への対応
          4. 国立公園等現地管理体制の充実
          5. 国立環境研究所の廃棄物研究体制の確立

      5, 環境国勢調査情報の提供

      ページ先頭


      東海地区公害試験研究機関会議

       平成11年度東海地区公害試験研究機関会議騒音振動分科会が11月26日、新築されたばかりの三重県科学技術振興センター保健環境研究所で開催されました。出席した機関名と人数は愛知県環境調査センター(3名)、三重県保健環境研究所(3名)、静岡県環境衛生科学研究所(1名)、名古屋市環境科学研究所(3名)及び岐阜県保健環境研究所(2名)の計12名でした。

       今回の会議は挨拶(三重県保健環境研究所)、自己紹介の後以下の式次第で進められました。

      1.議 題

      1. LAeqによる環境騒音測定について(岐阜県)
      2. 新幹線鉄道騒音の評価手法の検討(静岡県)
      3. アルミ鋳物製品製造工場から発生する低周波音について(三重県)
      4. 道路背後地騒音の測定例について(名古屋市)
      5. 道路交通騒音におけるLAeqとLANについて(愛知県)

      2.施設見学

      • 三重県保健環境研究所及び三重県環境学習情報センター

      この分科会は昭和48年頃から開催されており、最初の10年ほどはメンバーがほとんど変わらなかったので、自己紹介の必要はありませんでした。最近は名古屋市を除く他の機関のメンバーの異動が激しく、自己紹介無しではすまされません。

       議題では上記のとおり、環境騒音の評価方法の変更に伴う測定の実施方法などに関する話題が3題を占めています。実際に測定する側からするといろいろ疑問が出てくるようです。

       三重県はこれまで騒音振動担当者がなく、この分科会も情報解析部門の方が出席されていましたが、移転改組に伴い無響室等の施設と最新鋭の機器を揃え担当が出来ました。非常に喜ばしいことです。

       次回は静岡県が幹事県で名古屋市で開催されることに決まりました。

      (岐阜県保健環境研究所 奥平文雄)

      ページ先頭


      「あなたに伝えたい私の好きな音風景」キャンペーンについて

       このキャンペーンは民放ラジオ局が身の回りの貴重な音風景、音文化をリスナーとともに発掘・制作し、音の魅力を再認識することをねらいとして行うものです。

       誰もが「音」からイメージされる風景や季節感・領域感を持っています。例えば、蝉の鳴き声を聞いてはじめて「ああ、夏なんだ」と再認識したり、「音」から自分のノスタルジーの中での風景をイメージすることがあります。まるで聴覚からフラッシュバックするかのごとく、季節を感じたり、風景を思い出したり、連想することです。それは人と音の間に存在する一つの「音文化」といえます。時として視覚よりも心の奥深く、そして永く残るものであり、心の中で大きく広がりながら、さらには音によって優しさや温かさ、そして安らぎまでをも感じさせてくれます。そのような「音風景」は誰もが漠然と持ち、どこの土地にも存在しています。

       放送の世界でも「IT革命」と呼ばれる技術革新が進行中ですが、ラジオの強みは今まで培ってきた「音」「音声」のみが持ちうる力であり、リスナーひとりひとりの想像力がそれぞれの独自の世界を築いていく力です。

       21世紀を目前に控え、ラジオ局自身の武器となる「音」を今一度捉え直すことは意義あることと考え、当キャンペーンを企画しました。

       実施期間は平成12年5月22日〜12月上旬、主催は社団法人日本民間放送連盟・音声放送委員会です。

       実施内容は、「音風景」のアイデア・エピソードを募集、参加99社で1社1作品を制作し、その中で選考した優秀20作品をミニ番組として各社で放送する事を骨子とします。

       当キャンペーン実施に際しては、独自のホームページを開設し、各社のホームページからリンクできるようにするとともに、募集告知・募集要項を掲載し、音風景の応募も可能なものとする予定です。また、最優秀作品の一般公開投票、作品紹介等にも活用したいと考えています。

      ((社)日本民間放送連盟)

      ページ先頭


      騒音による影響の評価に関する総合的研究について

       環境庁大気保全局大気生活環境室では、平成10年5月22日の中央環境審議会答申に基づく新たな「騒音に係る環境基準」が平成11年4月に施行された事を受けて、「騒音による影響の評価に関する総合的研究」事業を実施する。

       新環境基準は、当時において最大限得られる科学的知見に基づいて設定されたものであるが、中環審答申において「騒音の睡眠への影響、騒音に対する住民反応等に関し、特に我が国の実態に基づく知見の充実に努めることが必要である」旨指摘されている。

       本研究は、騒音による影響が国民の生活実態、社会的環境の変化、対策の進展等により変化していくものであることを踏まえ、新環境基準のもとで国民の生活に応じたきめ細かい行政対応をとっていくために、騒音の性状、居住実態等に応じた騒音影響に関する知見を充実していくことを目的とする。

       事業費は1,600万円で、騒音による睡眠への影響に関する調査や、住民反応に関するアンケート調査についての統一的手法の確立等を目指し、統一的調査方法に基づき、我が国の様々な居住実態等の下で騒音による睡眠影響と住民反応に関する研究を実施する予定である。事業は平成12年度に開始し、平成16年度に取りまとめを行う予定である。

       大気生活環境室では、この他に悪臭防止対策の推進事業や、低周波音問題についても取り組みをしている。

      (環境庁大気保全局大気生活環境室)

      ページ先頭


      環境騒音振動行政分科会定例会開催

      平成11年度第3回環境騒音振動行政分科会定例会が,5月12日環境庁において開催されました。出席者は委員と環境庁の方々を含めて22名で,2件の議題について討議しました。

      最初の議題は,環境庁大気生活環境室の藤田室長から,平成12年度における大気生活環境室の事業計画についてお話しいただきました。主な計画は2件あり,1件目は本コラムに記載されている「騒音による影響の評価に関する総合研究」,2件目は低周波音問題への取り組みでした。特に低周波音は,平成9年度から調査を開始し,調査結果を取りまとめ,測定方法等に関するマニュアルを作成し,本年度中に地方自治体等に配布予定とのことでした。

      次の議題は,末岡委員から,行政分科会で作成中の「騒音調査の手引」の内容と進捗状況の説明がありました。この「騒音調査の手引」は,自治体担当者を対象としており,これを読めばとりあえず環境騒音の測定が出来るという程度に仕上げ,汎用性の高い手引書を目指しました。この手引書は出来上がりしだい,自治体を中心に配布いたしたいと考えております。

      (千葉市環境保健研究所 松島 貢)

      ページ先頭


      環境騒音調査の手引

      騒音に係る環境基準のLAeqへの改訂、あわせて騒音規制法改正や地方分権などに より、かつて無い規模での環境騒音のモニタリングが開始されようとしている。これ に対応して都道府県等において、モニタリングの体制作りが検討されているが、騒音 施策の検討、経費の捻出、区市町村の指導、など検討事項が山積している。言うまで もなく、このような新たな情況のなかでは、各都道府県等における「継続的なモニタ リングの仕組み作り」が最も重要な課題である。
      この環境騒音の技術的な測定方法については、環境庁より「技術的助言」として 測定マニアルが作成されているが、法的な位置づけや計画の管理などについての情報 が不足している。そこで、環境騒音振動行政分科会では、各委員の協力のもと、適切 なモニタリング体制を構築するために必要な事項について、法的な経緯を含めて解説 した手引きを作成することにした。
      本手引きにおいては、法的な位置づけからはじまり具体的な機器管理の注意点ま で、例示的に記述してあり、都道府県等が具体的な仕組み作りにおいて参考となる資 料としてある。内容としては、@環境基準と騒音行政、A環境基準の測定評価、B騒 音測定の留意点、C騒音測定の関連事項、に整理して記述した。都道府県等において は、この手引きにより具体的な仕組み作りを検討され、測定技術面については環境庁 マニアルを参考にされたい。なお、本手引きについては、今後のモニタリングの積み 重ねに合わせて順次改訂を行い、この大規模なモニタリング業務が適切に遂行される ように援助していきたい。
      なお、本資料については、環境騒音振動行政分科会の資料として作成したもので あり、入手については、各委員まで問い合わせ頂きたい。

      (東京都 末岡伸一)

      ページ先頭


      全国公害研協議会関東甲信静支部騒音振動専門部会会議

      平成12年度全国公害研協議会関東甲信静支部騒音振動専門部会が7月6日(木)〜7日(金)、プラザ菜の花(千葉市)において開催されました。出席した機関は静岡県、神奈川県、横浜市(資料参加)、川崎市、山梨県、長野県、東京都、千葉市、埼玉県、栃木県、群馬県、千葉県(開催県)の各環境・公害関連試験研究機関であり、オブザーバーも含め参加者は20名でした。

      議 題
      (1)排水性舗装と光触媒塗布排水性舗装の騒音比較(千葉県環境研究所)
       千葉県が市川市において、実験的に行っている光触媒塗布排水性舗装の音響特性 を調査。
      (2)道路交通騒音の異常音の除外例の検討(静岡県環境衛生科学研究所)
       静岡県で提案しているLxからLAeqを算出する簡便式の有効性を検証。
      (3)道路交通騒音の鉛直方向のレベル分布(千葉市環境保健研究所)
       千葉の県市合同で中高層集合住宅における騒音の垂直分布を調査。
      (4)「騒音に係る環境基準」の測定・評価−問題点とその対応について−(横浜 市環境科学研究所)
      (5)騒音制御工学会の騒音調査の手引きについて(東京都環境科学研究所)
      (6)苦情データ・苦情処理事例の利用について(神奈川県環境科学センター)
       苦情処理データの有効活用について今後の方策を検討。
      (7)道路交通振動における大型車に起因する振動レベルの実測(千葉県環境研究 所)
       道路交通振動対策に関して、大型T種対策と車線構成に着目して考慮することの 重要性を指摘。
      (8)その他
      @次期開催都県として東京都が紹介されました。なお、全公研騒音振動担当者会の 全国集会に関するアンケート調査の趣旨説明がありました。
      A専門部会と当部会が行う情報連絡会の内容と情報交換の促進について意見交換が ありました。

       2日目は現地視察として、千葉県内の自治体合同調査である自動車交通騒音の高 層階建物への影響調査の現地調査地点を確認後、国道14号上り車線(千葉市美浜区真 砂)の騒音対策現場を視察しました。
      今回の部会では関係都県市から発表があり、また翌日は遮音対策の現場を視察 し、意見交換がなされました。この部会は都県市の担当者の会議として、自由な意見 交換が行われるところに意義があり、それぞれの参加機関の調査研究の向上に貢献し ています。

      (千葉県環境研究所 石井 晧)

      ページ先頭


      認定技士の会報告

       第58回認定技士の会が4月19日(水)グランドヒル市ヶ谷で開催されました。出席者は17名でした。
      中野環境クリニックの中野有朋氏をお招きして、「最近の超低周波音、低周波音対策事例」という題で講演していただきました。
      低周波音・超低周波音の影響によると思われる苦情とその実態について、多くの調査事例を挙げて、具体的に分かりやすくご説明していただきました。
      低周波音で普通耳から聞こえる音としては@遠方からの自動車走行音や工場操業音、A集合住宅ではかすかに聞こえる隣戸の物音やドアの開閉音、B戸建住宅では換気扇の音、エアコンの室外機の音などで、一般的にレベルは低く特定の周波数成分が卓越した音である。なお、20Hz以下の超低周波音は真空ポンプ、空気圧縮機等の大型機械や高速道路のような構造物によって発生するもので、作業環境やダムの放水路等の自然現象で生じて問題になることはあるが、一般家庭においては人体に感じられるような超低周波音の発生源はほとんどないと考えてよい。また、低周波音の問題はほとんどが静かな住宅地で起こっているのが特徴で、低周波騒音計などの測定機器で測定はできるが、評価方法や基準値は騒音のように定められたものは現在のところない。最近、基準がないことから訴訟も増えており、対策においては周辺環境が非常に静かな場合、その音が感知されるか否かによって評価が行われているが、防止技術は現在充分確立されていると考えてよい。
      このような現状において、低周波音に類する音の問題の取り扱いにおける評価方法、対策としての防止技術についても事例を通じて説明され、質問も活発に行われ大変参考になる講演でした。
      第59回認定技士の会は7月12日(水)同じくグランドヒル市ヶ谷で開催され、出席者は13名でした。講演は「続・梵鐘の音」という演題でリオン(株)の大熊恒靖氏にお願いしました。
      環境庁が選んだ「残したい日本の音風景100選」の中でも、12の梵鐘の音が選ばれています。鐘の音はNHKテレビ「ゆく年くる年」の除夜の鐘の音をイメージすることが一般的で、鐘の音をゆっくり聞く機会も昨今では少なくなりました。今回、長年にわたる鐘の音の収集活動の中で得た貴重な資料等からなる研究の概要を、パソコンを使用した映像と音によるプレゼンテーションによりご説明していただきました。鐘の音は、鐘が鳴っているとき、その鐘の表面の一部だけを詳細に調べても全体像はとらえられないそうで、鐘全体を見る必要があるそうです。鐘の音はいつまでも残る最も低い周波数の音(基音)をベースとして、たくさんの倍音が複雑に混ざった音になっています。基音の減衰時間が鐘の音の印象を決める重要な要因の一つであることに着目して、鐘の年代と減衰時間の関係から梵鐘の音の減衰時間に時代的な変遷があるという研究成果を様々な角度からご説明されました。寺の鐘にまつわる話など興味の引かれる講演でした。
      その他、認定技士の会の今後の活動、見学会、ニュースの発行等について討議して会を終了しました。

      (認定技士世話人 石橋正義)

      ページ先頭


      第1回全公研騒音振動担当者会議開催される

       この度、全公研協議会(全国の公設環境研究所68機関で構成)に騒音振動担当者会議が設けられ、その記念すべき第一回が東京都北区の北トピアで9月4日(月)に開催された。大気汚染や水環境については、全公研で同様の会議が開催されており、これらに合わせて騒音振動部門においても全国規模の会議を毎年開催することにしたものである。
      今回は、東京都環境科学研究所が事務局となったが、環境基準や要請限度の改正、常時監視規定の追加など、一連の騒音に係る基準等の改正があり、各機関とも関心が高く北海道から沖縄県まで、69名の多数の参加により盛大に開催された。
      当日は、東京都環境科学研究所土屋所長から事務局挨拶、環境庁大気保全局大気生活環境室藤田室長から来賓挨拶があり、一般演題5件、特別演題2件の報告があり熱心に質疑討論が行われた。発表は、神奈川県環境科学センターの大塚氏を座長に、(1)一般道路用低防音壁の道路騒音低減効果測定(神奈川県 石井貢)、(2)環境騒音評価において除外すベき音の取り扱いについて(長野県 内田英夫)、(3)住民の反応を基にした環境騒音の分析と評価(名古屋市 大宮正昭)、(4)大型車に起因する振動の実態とL10評価(千葉県 樋口茂生)、(5)地方の研究所における騒音振動部門の現況と課題(福岡県 木本行雄)、(6)低周波音の測定マ二アルについて(環境庁 高尾智満)、(7)道路交通騒音対策中間報告について(環境庁 島村喜一)の報告が各氏よりあった。
      騒音振動については、専管部門を有する機関が少ないにもかかわらず、行政部門を含め多数の参加者があり、最近の騒音問題への関心の高さがうかがわれる。なお、来年度については、福岡県を事務局として9月ごろ開催される予定である。

      (東京都環境科学研究所 末岡伸一)

      ページ先頭