(1999年)


  1. [Q]室間音圧レベル差及び重量・軽量床衝撃音レベルで 問題となる周波数は実際のところ,主に何Hzですか。
    (ゴム・樹脂部品の製造業 社員)

  2. [Q]近年、戸建住宅でアスファルト系の遮音ボードが 使われていますが、どれを用いても、床衝撃音の125、250Hz あたりのピークが下がらず、L値が高くなる傾向が多いようです。 どうすれば下がるのでしょうか。また、木造や軽量鉄骨造と いった構造別の床衝撃音対策の注意点も教えて下さい。
    (製造業 社員)

  3. [Q]これまでの環境騒音測定(L50)ではレベルレコーダのチャートに現場でコメントをつけ,異常音を削除してデータ処理を行ってきました。今後,LAeq測定ではメモリ付き積分型騒音計で瞬時値を取り込むとしても,コメントが無ければ異常音処理ができないのでは。
    (コンサル 社員)

  4. [Q]自動車のユニットパターンについて、交通量が非常に少ない時に試験車両を1台走行させて理想的なユニットパターンを実測することが出来たら、そのデータから伝搬特性を抽出して使用することはできないでしょうか。道路構造や交通条件から求められるユニットパターンの計算値よりも有効なデータになると思うのですが。
    (匿名)

  5. [Q]低周波空気振動について行政の取り組みについて教えてほしい。
    (匿名)

  6. [Q]一般的傾向として、気温、湿度、天候などは騒音レベルにどういう影響があるのか教えて下さい。
    (匿名)

  7. [Q]ISO9002の取得に対して文書化が必要なので,騒音計と振動レベル計の日常の精度管理の考え方と方法について教えてほしい。
    (匿名)

  8. [Q]航空機騒音計測について,ICAO基準では音圧型マイクロホンを指定しているが,自由音場型マイクロホンを使用した場合と何dBほどの差が出るのですか。
    (メーカ 社員)

  9. [Q]大規模工場の作業環境騒音測定をガイドラインに従って行うと,多数の測定点が設定され金額的にユーザに負担が掛かり過ぎます。測定点数,測定方法,次回以降の測定点数・測定方法等で簡素化する案はあるのでしょうか。
    (匿名)

  10. [Q]世の中で人が心地よくないと感じる音や音色とはどういうものですか。それらの範囲はありますか。
    (匿名)

  11. [Q]現在一般に用いられているアルミサッシ、シャッター、ドアの透過損失について、防音型のそれらの透過損失はメーカ資料にもよく見られますが、一般的なものは見当たりません。いい資料はないでしょうか。
    (建材メーカー 社員)



室間音圧レベル差及び重量・軽量床衝撃音レベルで問題となる周波数は実際のところ,主に何Hzですか。

(ゴム・樹脂部品の製造業 社員)


問題となる、という意味は、居住者などからのクレームになる、あるいは竣 工時確認測定において設計時点に設定した所定の性能が出ないということでしょ うか。室間音圧レベル差のD値や床衝撃音レベルのL値はクレームとの対応が 良いとされているので、ここでは後者の観点から問題となる周波数について述 べたいと思います。
 室間音圧レベル差の測定では、通常125Hzから4KHzまでを測定することになっ ています。建物の主体構造や内装材料などの違い、また、建物用途などの違い により一概に言うことは出来ませんが、問題となる周波数はすべての周波数と いっても良いと思います。たとえばGL工法では250Hz、4KHzで落ち込み性能が 低下してしまいます。また、プラスターボードなどの軽量中空二重壁では 125Hzで性能か決定される製品が多いようです。さらに乾式の間仕切壁では床・ 梁との取り合い部のシール不良により1KHzや2KHzで遮音低下が起きることがあ ります。特に鉄骨構造の建物では、柱、梁に耐火被覆が施されること により間仕切壁との取り合いが複雑になり落ち込む周波数もケースバイケース となるようです。
 重量床衝撃音レベルについては建物の主体構造で決まることが多く、ほとん どの場合63Hzが決定周波数となります。ただし、二重床や、天井の影響で 125Hzで決まることもあります。
 軽量衝撃音レベルは仕上げ材で決まり、性能が良いものは125Hz、250Hzで決 まることが多く、性能が悪くなると250Hz、500Hzとなるようです。

(三井建設(株)技術研究所 赤尾伸一)

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 近年、戸建住宅でアスファルト系の遮音ボードが 使われていますが、どれを用いても、床衝撃音の125、250Hzあたりの ピークが下がらず、L値が高くなる傾向が多いようです。 どうすれば下がるのでしょうか。また、木造や軽量鉄骨 造といった構造別の床衝撃音対策の注意点も教えて下さい。

(製造業 社員)


125Hz〜250Hzの発生音は、根太間(300〜450mm)のボードの 共振と考えられます。これを低減させるには、 共振周波数の高域へのシフトとダンピング効果の増大が必要で、 具体的には根太間隔の狭小化や表面ボードに下地合板を 付加して曲げ剛性の増加を図ることなどがあげられます。
 次に、木造、軽量鉄骨住宅の重量床衝撃音遮断性能向上の基本的な 考え方を述べます。
 木造・鉄骨造では、建物自体の質量や剛性が小さいため、 床衝撃により、床以外にも建物全体が振動しますので、 床衝撃音の低減には床のほかに、 下室の天井および壁にも対策を行うことが必要不可欠です。

(戸田建設(株)技術研究所 渡邉秀夫)

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これまでの環境騒音測定(L50)ではレベルレコーダのチャートに現場でコメントをつけ,異常音を削除してデータ処理を行ってきました。今後,LAeq測定ではメモリ付き積分型騒音計で瞬時値を取り込むとしても,コメントが無ければ異常音処理ができないのでは。

(コンサル 社員)


理想的には異常音の影響が無視できるほど、Leqの測定時間を長くすれば、異常音に対する処理を行わずに済みますが、それが不可能な場合は以下の方法で測定を行ってみてはいかがでしょうか。
近頃の騒音計には、Leq測定中に異常音が発生した場合、操作ボタンによって測定が一時停止状態になり、異常音の発生中とその時点からさかのぼって数秒間のデータを除いてLeqの計算を行う機能を持っているものがあります。測定者が測定中に騒音計の近くにいることができる場合、この機能を使うことで異常音の影響を取り除くことが可能です。
しかし、夜間測定など測定者が騒音計の付近にいることができない場合、この機能を使うことができません。この場合に突発的な異常音の影響を測定値から取り除くには何らかの工夫が必要です。これをどのように処理すべきか、騒音測定に係わる多くの方々が困っていらっしゃるのではないでしょうか。測定器メーカ各社でも現在いくつかの方法を検討中です。
例えば1分間というような短時間のLeqを連続して測定し、それを騒音計または測定器の記憶装置に保存していき、測定後に異常音が発生した時間のLeqを除いて実測時間全体(例えば10分間)のLeqを計算する方法が考えられます。測定時には同時にテープレコーダ等の録音機を用意して一定値以上の強さの音が発生した場合、その音を録音するように設定します。測定後、録音を聴き、それが異常音かどうかの判断をします。異常音と認められる音であればその部分の短時間のLeq測定値を除いてLeqの計算を行います。
しかし、この方法では騒音計のみで測定を行うことができず、2次的なデータ処理に時間がかかってしまいます。また大がかりな測定装置が必要となります。実際にどのような方法が簡便で有効であるのか、今後も検討が必要です。

((株)小野測器 向井ひかり)

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自動車のユニットパターンについて、交通量が非常に少ない時に試験車両を1台走行させて理想的なユニットパターンを実測することが出来たら、そのデータから伝搬特性を抽出して使用することはできないでしょうか。道路構造や交通条件から求められるユニットパターンの計算値よりも有効なデータになると思うのですが。

(匿名)


現場において、自動車1台の理想的なユニットパターンを測定することができれば、それによる計算値と実測値との対応を検証する上でも非常に有効なデータになると思います。
では、理想的なユニットパターンとはどうすれば測定することが出来るのでしょうか。まず、試験車両として大型車と乗用車の2種類は必要となるでしょう。大型車については積載の有無の条件が有ればなお良いでしょう。次に、各試験車両を一定速度で対象車線を走行させ、ユニットパターンを測定することになります。その時、3種類程度の速度を設定し(例えば、40、60、80km/h)、データの安定性を確保するためには各車両、各車線毎に5回程度を走行させることが必要でしょう。また、現場ではなかなか難しいことなのですが、ユニットパターンの測定範囲(計算の場合は、道路中心線から測定点の距離の±20倍が必要。25mならば±500m)で十分なS/Nが取れていることが必要な条件となります。さらに、ここで測定されたデータは、試験車両がある一定速度で走行した場合のユニットパターンの実測値に過ぎません。このデータから伝搬特性の部分を抽出するためには音源である試験車両のパワーレベルの測定も同時に実施する必要があります。まだ、これ以外にも必要な測定や注意すべき点はたくさんありますが、自動車1台の理想的なユニットパターンを測定するには多大な労力を必要とすることが理解できると思います。私自身も、試験車両あるいは一般車両の単独走行を狙ったユニットパターン測定、スピーカを用いたユニットパターン測定等をこれまで手がけてきましたが、思うようなデータが得られたことは少なく、上記のいずれかの条件を犠牲にせざるを得ないことがしばしばです。  確かに、自動車1台の理想的なユニットパターンを実測することができれば、計算値よりも説得力があり車線毎の寄与が把握でき、また交通条件の変化に対しても汎用性が高いなどの有効なデータになると思いますが、音の伝搬過程での条件変化に対応できないといった欠点も考慮しておく必要があります。もし、自動車1台の理想的なユニットパターンの実測値を得ることが出来たならば、是非、本誌に報告されることを期待いたします。

((財)小林理学研究所 松本敏雄)

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低周波空気振動について行政の取り組みについて教えてほしい。

(匿名)


低周波音が原因と考えられる苦情は全国で毎年30件程度発生している(環境庁:騒音規制法施行状況調査より)。この件数は地方自治体の調査で原因が特定できたものの数で,これ以外にも潜在的な被害は多く存在すると考えられる。特に20Hz以下の超低周波音の場合には,苦情の原因が音にあることを見逃す場合もあることから実態は不明である。低周波音に起因する苦情件数は横這いの状況であったが,平成5年になって新幹線鉄道に起因する苦情が大幅に増えた。これに伴い,環境庁では平成6〜7年度に低周波音の影響について調査を行った。この調査は,研究機関や自治体が行う低周波音に関する調査研究の進捗状況と発生源別の音圧レベルを把握し行政としての対応について検討するためのものであった。報告では,研究成果に関する文献調査結果を述べるとともに今後の課題として測定方法の確立,評価量,指針値などについて検討が必要であるとしている。最近,行政が対応した苦情事例としては次の様なものがある(公害等調整委員会報告より)。

@染色工場からの低周波音による心理的感覚的被害
A空調機用送風機からの感覚的・心理的騒音被害
B料亭の高圧トランスから発生する騒音による感覚的・心理的被害
Cある老人が感じる原因不明の騒音について
Dヘリコプタの騒音振動について
Eアルミ工場加熱乾燥炉から発生する低周波騒音による心理的感覚的被害

環境庁ではこれまで低周波空気振動と呼んでいた80Hz(1/3オクターブバンド中心周波数で)以下の音について最近では「低周波音」と称するようになっている。
低周波音の発生源として大型機械,燃焼機器,発破作業,長大橋,治水設備,新幹線トンネルや航空機のエンジンテストなどがあげられる。これらのうち,大型機械,燃焼機器やエンジンテストなどについては対策法の研究が進み成果をあげているが,一般的に低周波音の対策は大がかりになるため対策が進んでいない。

(神奈川県環境科学センター 堀江侑史)

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一般的傾向として、気温、湿度、天候などは騒音レベルにどういう影響があるのか教えて下さい。

(匿名)


冬季の早朝に遠くの鉄道の音が聞こえてきたり、屋外スピーカの放送音が風向きによって聞き難くなったりすることがあります。また、上空を通過する航空機の音は、晴れた日よりも曇りの日に大きく聞こえるといわれることもあります。
このような現象は、主として風と温度分布の影響、および空気の音響吸収の影響によって説明されています。
まず、風と温度分布の影響は、現実の地表面近傍の風速と気温が地上からの高さに依存するため、音速が地上高さによって異なってくることに起因しています。この音速の高さ方向の変化により、地表面に沿って伝搬する音は連続的な屈折作用を受けるとことになります。一般に、風速は地面近くで急速に減少しますから、順風条件(音が風下側に伝搬する場合)では上空ほど音速が高くなり、音線は下向きに曲げられ音が伝搬し易くなると考えられます。一方、逆風条件では反対に音線は上向きに曲げられ音が伝搬し難くなります。また、温度分布の影響については、昼間は地表面近傍の気温が上昇し音速が高くなるため、音線は上向きに曲げられるのに対して、夜間は放射冷却現象により地表面近くの気温が低下し、音線は下向きに曲げられると考えられます。このように、これらの現象は風速そのものや夏季と冬季のような気温の絶対的な違いではなく、地表面近傍の風速分布と温度分布によるものです。したがって、地面温度が上昇する晴天の昼間などは、夜間や雨天の日よりも騒音レベルは低くなると考えられます。空気吸収による減衰は、周波数が高いほど大きく、気温と湿度に依存します。気温が20℃付近の場合には、相対湿度が極端に低い場合(20%以下)を除いて、湿度の上昇とともに、大部分の周波数で減衰が小さくなります。この点に着目すると湿度が高い場合、すなわち、雨天や曇天の日は音が伝搬し易く、騒音レベルが高くなるといえます。ただし、この湿度依存性は気温によって大きく異なるため、一般的には、空気の音響吸収は気温や湿度とともに単調に増加あるいは減少するものではなく、複雑に変化すると理解しておくべきでしょう。
なお、以上述べた気象の影響については、本工学会編「地域の音環境計画」(技法堂)に、実測データと併せて詳述されていますので、それを参考にしてください。

(名城大理工学部 吉久光一)

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ISO9002の取得に対して文書化が必要なので,騒音計と振動レベル計の日常の精度管理の考え方と方法について教えてほしい。

(匿名)


ISO 9002の要求事項として、検査、測定、試験装置を管理し、校正し維持することが規定されています。しかし点検の範囲及び頻度に関しての具体的な標準はなく、使用者の判断と責任において検討して文書化することになります。
ご質問にあります騒音計および振動レベル計の日常の精度管理についてですが、回答者はその点検の時期について、使用時と一定の期間ごとの両者で実行することが望ましいと考えています。
まず使用時の点検については、少なくとも一連の測定の前後に現場で校正を行う必要があります。その方法は測定器メーカの指定した手順によりますが、騒音計の場合は内蔵された電気信号による校正が最も簡便な方法です。しかし、より望ましい方法は音響校正器を使用してマイクロホンを含めた音響的な動作試験を行うことです。音響校正器の性能についてはJIS C 1515に規定されています。振動レベル計については振動レベル校正器を使用すると振動ピックアップを含めた動作試験を行うことが可能ですが、現在の振動レベル計は安定度が高く、また振動レベル校正器が大型で機動性に欠けることもあってこの方法はまだ広くは普及していません。なお、音響校正器および振動レベル校正器はメーカにおいて国家標準とトレーサビリティを取っておりますが、その精度管理について使用者が規定しておく必要があります。
一定の期間ごとの点検についても実施する必要があります。これらの測定器は計量法で指定された特定計量器であり、検定証印の有効期間については騒音計で5年、振動レベル計で3年となっていますが、検定では器差検定と一部の性能試験のみを行っており、例えば騒音計において等価騒音レベルLAeqの機能などは試験されていません。また検定証印の有効期間がその期間の性能を保証している訳ではない点にも注意する必要があります。したがって検定品を含め1年に1回程度の割合で全体の点検校正を実施することが望ましいと考えます。

(リオン(株) 若林友晴)

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航空機騒音計測について,ICAO基準では音圧型マイクロホンを指定しているが,自由音場型マイクロホンを使用した場合と何dBほどの差が出るのですか。

(メーカ 社員)


航空機騒音の測定には、飛行場周辺の環境を評価するための測定の他に、発生源対策の観点から航空機が発生する騒音が一定の基準以下であることを判定する航空機騒音証明のための測定があります。  ICAO・ANNEX16にはその航空機騒音証明に係る測定の方法が記載されています。そこでは使用するマイクロホンとして音圧型が指定され、上空を通過する航空機からマイクロホンへの音波の入射角がかすめ入射(正面に対しての90°入射すなわちマイクロホン振動膜面の延長面上)となるようにマイクロホンを水平に設置することが規定されています。このような位置関係を満足した場合には飛行軌道上において音の入射角が常に一定となるため、全方向を均一な周波数特性で測定することが可能です。  下図に音波の入射角をパラメータとした時の、1/2インチ音圧型マイクロホンの自由音場における周波数特性を示します。音圧型マイクロホンはかすめ入射においてほぼ平坦な特性を示すため、このようにマイクロホンを設置すれば自由音場型マイクロホンを正面入射で使用した場合と同一な測定結果の得られることがわかります。  実際の測定においては音波の入射角が一定でないために音圧型と自由音場型の両者間で周波数特性に僅かながら差の生じることがあります。しかし、航空機騒音の周波数成分を考え合わせれば評価量に与えるその影響は極めて小さく、統計的に両者の測定値が同じであるという実測結果も報告されています1)。 参考文献 1) 吉岡:航空機騒音の測定方法, 騒音制御, Vol.19, No.3, 1995

(リオン(株) 若林友晴)

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大規模工場の作業環境騒音測定をガイドラインに従って行うと,多数の測定点が設定され金額的にユーザに負担が掛かり過ぎます。測定点数,測定方法,次回以降の測定点数・測定方法等で簡素化する案はあるのでしょうか。

(匿名)


騒音職場で働く人の聴力を保護するために定められた法、規則を先ず列記してみます。

(1)労働安全衛生法
(2)労働安全衛生規則
(3)騒音障害防止のためのガイドライン(通達)
(4)作業環境測定基準

騒音技術などの変化に沿った規則改正が平成4年に行なわれ、新たに騒音障害防止のためのガイドラインが定められ、測定、評価方法などが示され、騒音作業のある事業場の管理が進め易くなりました。
上記(1)、(2)および(3)の中からご質問に係わる事項を取り出してみます。

@単位作業場所における騒音レべルがほぼ均一(標準偏差が3デシべル以下)であることが明らかのときは、測定点に係わる交点は、当該単位作業場所の床面上に6メートルを超える等間隔で引いた縦の線と横の線との交点とすることができる。
A間欠的な騒音又は不規則に変動する騒音を考慮して、一測定点における騒音の測定時間は10分間以上の継続したものであること。
BA測定平均値の算定には、80dB(A)未満の測定値は含めないこと。
C屋内作業場以外の作業場における測定については、騒音発生源が作業により移動する手持動力工具を取り扱う業務が多いことから、屋内作業における作業環境基準に基づく測定を行なう必要はなく、音源に近接する場所において作業を行なう作業者の位置で測定を行なえば、足りるものである。
D測定は衛生管理者など、事業場の労働衛生管理の実務に直接携わるもの、或は、測定機関に委託して実施することが望ましい。

法規に則り騒音事業場の労働衛生管理を行う立場の私からは具体的なことは申せませんが、法律、規則は最低限の決まりであり、前述した内容を十分検討すれば、質問事項についての解答が得られるものと考えます。

(増本安全衛生管理事務所 増本直樹)

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 世の中で人が心地よくないと感じる音や音色とはどういうものですか。それらの範囲はありますか。

(匿名)


これは大変難しい質問です。ある音を心地よいと感じるか心地よくないと感じるかには、個人差ばかりでなく、その人の健康状態や気持ちの状況、その音を耳にするタイミング等、実に様々なものが影響してくるからです。このため、「人が心地よくないと感じる音や音色」に一般的な傾向はありますが、その範囲となると簡単に特定できるものではありません。
人が心地よくないと感じる音の一般的な特徴は、大きく次のように分類することができます。

■物理的な分類
・ 大きな音
・特定の周波数が強調された音(純音に近い音)
・ 衝撃性の音/間欠的な音
■精神的(感情的)な分類
・ 嫌なことを思い出させる音
・ 嫌いな人(モノ)が出す音
・あることに集中しようとしている時に、他のことを思い起こさせる音

大きな音というのは、それがどんなに美しい音色であっても、ある限度を超えてしまえば「心地よくない音」になってしまいます。特定の周波数が強調された音というのはジェット機の「キーン」という音やガラスを引っ掻いた時の音などのことです。衝撃性の音/間欠的な音は音のレベル変動が大きいため、聞いていて慣れにくいという特徴があります。
嫌なことを思い出させる音や嫌いな人(モノ)が出す音というのは、理由などなく「心地よくない」と感じてしまうようです。「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」ということでしょう。あることに集中しようとしている時に他のことを思い起こさせる音には、眠ろうとしている時に聞こえてくる隣の部屋の物音や、仕事に集中しようとしている時に聞こえてくる大好きなジャンルの音楽などがあります。
このように「心地よくない音」というのはケースバイケースで変わってきます。また人が心地よくないと感じる時、一つの音のみから受ける印象が心地よくない場合も確かにありますが、様々な要因が絡み合っている場合が多く、原因を特定するのは困難なことが多いようです。さらに「心地よくない」と感じるような音が聞こえていても、他の環境的な要素がこの音を意識の下に隠してしまっているために、その時は「心地よくない」ことに気づかず、後になって妙に疲労感を覚えたりするということもあります。

(千代田化工建設(株) 中村ひさお)

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現在一般に用いられているアルミサッシ、シャッター、ドアの透過損失について、防音型のそれらの透過損失はメーカ資料にもよく見られますが、一般的なものは見当たりません。いい資料はないでしょうか。

(建材メーカー 社員)


ご質問の「一般的なもの」を「普通型の透過損失」と解釈して以下お答えします。
音響関係の専門書、ハンドブックなどを改めて調べてみますと、アルミサッシ、シャッター、ドアの透過損失のうち、アルミサッシのデータは、掲載されているのが多くみられますが、ドアはかなり少なく、シャッターは極くわずかなようです。その中で、比較的新しいデータが盛り込まれているのは、「騒音・振動対策ハンドブック:日本音響材料協会編」と「建物の騒音防止設計:日本建築学会編」ですが、その他に普通型の最近の透過損失データが纏まって掲載されている資料はないようです。
透過損失データを必要とする場合は、遮音材料の透過損失の概略傾向を把握する場合とかなり厳密な遮音計算を行う場合の二通りに分けられると考えられますが、その目的によって求めるデータが異なってくると思います。
前者の場合は、音響関係の専門書やハンドブック類のデータで問題ないと思います。しかし、後者の場合は、透過損失はサッシメーカやサッシの種類、型などによって異なってきますので、それらを特定して、そのサッシ固有の透過損失データを使って遮音計算を行うのが普通ですので、メーカやサッシの仕様が明確でない透過損失データを使用して計算しても不十分になる場合がでてきます。したがって、厳密な遮音計算を行う場合は、メーカのカタロクを調べるか直接メーカから透過損失を入手するのが原則となります。なお、普通型サッシの透過損失データがメーカのカタログに掲載されていない場合でも、社内データとして保有している場合がありますので、問い合わせてみてはいかがでしょうか。

(戸田建設(株)技術研究所 渡邉 秀夫)

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